
食い物を粗末にするな
クイモノヲソマツニスルナナミノニホンジンノショクブンカロン
- 著: 立川 談志

飽食・贅沢の日本人よ今にバチが当たるゾ!!
不景気だって?なら、なぜ食い物を捨てる!天才落語家が「美味い水掛け飯」「正しいカレーの作り方」「ペット様の食生活」他を論じる!!
こんなに世の中に食い物が氾濫してるのに、まだあせり、ガッつき、あれも、これもと食い漁り、“それを食わなきゃ生きてる価値が無い”とばかりに群がり、集まり、食らいつく。見ようによっちゃあ地獄であり餓鬼である。戦中、戦後の、あの物資(もの)の無かった時代、芋と水ばかりの中にわずかに米の浮いていた「雑炊」を、命を賭けて奪い合ったあの頃と、図式は1つも変わっていない。昔のそれは“己の生命(いのち)”という生きるためだったが、現在(いま)は……一体何のためか、少なくも、“生きる、死ぬ”という生命の問題ではあるまいに。なら何なのだろう。かほどに食い物の有り余る現代(ごじせい)に“未だ食ってない食物(もの)が残っている”“それを食わないでは死に切れない”とばかりに世界の食い物を、珍を、奇を、求めて血眼である。
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目次
第1章 “捨てる”“残す”に腹が立つ
第2章 この世で一番美味いもの
第3章 食いたきゃ己の手で作れ
第4章 貧乏人の成り上がり発想
第5章 この世の終わり、最後の晩餐
書誌情報
紙版
発売日
2000年03月01日
ISBN
9784062720069
判型
新書
価格
定価:924円(本体840円)
通巻番号
ページ数
240ページ
シリーズ
講談社+α新書