仏像が語る知られざるドラマ

仏像が語る知られざるドラマ

ブツゾウガカタルシラレザルドラマ

講談社+α新書

人はなぜ仏像に惹かれるのか。その謎に迫る!!
人びとは仏像に何を求め、何を祈ってきたか!?阿弥陀如来、十一面観音、毘沙門天等々が秘める物語とは?出色の仏像の見方!!

私は、ほとけとの出会いは結縁(けちえん)、縁を結ぶことにあると思う。そして、欠かせないのが、「このほとけが今ここにどのようにしてまつられるに至ったか」という一種の物語縁起を知ることだ。仏像には、それぞれの「ドラマ」がある。それが本当であろうが嘘であろうが、それを信じた人が確かに存在したから、今も仏像は生きているのだ。薄暗い堂の中で、しんと静まっている仏像にも、歴史という「ドラマ」があることを充分楽しんでいただきたい。


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目次

序章 仏像は生き続ける
第1章 美人くらべ──浄瑠璃寺吉祥天
第2章 地獄の王──六道珍皇寺の閻魔大王と小野篁(おののたかむら)
第3章 夢占いと女の祈り──長谷寺の十一面観音
第4章 頭痛の因縁──妙法院三十三間堂の千手観音
第5章 愛を包む「聖天(しょうてん)」──荒子観音寺の大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)
第6章 小僧がヒーロー──六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)の地蔵菩薩
第7章 ほとけになった皇后──法華寺の十一面観音
第8章 仏法を守る──高野山金剛峯寺の深沙大将
第9章 天照大神の変化姿?──朝熊山金剛證寺の雨宝童子
第10章 流浪の果てに──清凉寺の釈迦如来
第11章 王城鎮護の名のもとに──鞍馬寺の毘沙門天
第12章 聖徳太子の守り本尊──六角堂頂法寺の如意輪観音
第13章 「将軍塚」の謎──大将軍八神社の神像たち
第14章 奇跡の瞬間──永観堂禅林寺の阿弥陀如来
第15章 こむらの光に導かれ──東大寺三月堂の執金剛神
あとがき
寺院住所一覧

書誌情報

紙版

発売日

2000年08月21日

ISBN

9784062720311

判型

新書

価格

定価:968円(本体880円)

通巻番号

ページ数

224ページ

シリーズ

講談社+α新書

著者紹介