
「財務省」で何が変わるか
ザイムショウデナニガカワルカ
- 著: 川北 隆雄

金融行政を分離された財務省の新たなる野望!!
「最強の官庁」といわれた大蔵省が財務省に変わった。金融行政は手放したものの「予算編成権」「マネー警察権」を保持した新生・財務省のしたたかな戦略と戦術!!
1996年秋から、当時の橋本龍太郎首相の主導で行政改革論議が始まった。2001年1月からの中央省庁再編は、この橋本行革がそれなりに結実したものである。官僚機構の抵抗を排して、省庁の数を減らすことには成功した。しかし、当初意図したような、行政機構の簡素・効率化にはほど遠いようだ。
改革の原点だった大蔵省は一連の再編で、金融行政は分離された。しかし、権力の最大の源泉である予算編成権を握る主計局、そして税務調査権を持つ外局の国税庁は保持し続ける。国税庁の税務調査権は一種の「マネー警察権」であり、政治サイドの攻勢から身を守る強力な武器となる。つまり、大蔵省の表と裏の権力を代表する部門は、新生・財務省になっても残るのである。
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目次
第1章 分離された金融行政
第2章 死守した予算編成権
第3章 財投改革と特殊法人
第4章 国税のマネー警察権
第5章 財務帝国の行方
第6章 財務省に日本を託せるか
書誌情報
紙版
発売日
2000年12月18日
ISBN
9784062720489
判型
新書
価格
定価:814円(本体740円)
通巻番号
ページ数
208ページ
シリーズ
講談社+α新書