
遺伝子の神秘 男の脳・女の脳
イデンシノシンピオトコノノウ・オンナノノウ
- 著: 山元 大輔

その愛は遺伝子が決め、男女の脳は質(でき)も違う!?
愛とセックスの好みまで、遺伝子で決まっている!?衝撃的発見を軸に、遺伝子――ホルモン――脳に至る行動コントロールのしくみを楽しく解説。生命の真実にせまる!!
私たちはこの方法で、染色体の別々の場所にトランスポゾンの入ったハエを2000種類つくり出し、片っ端からその性行動を観察した。行動観察にはプラスチック製の使い捨て注射筒を用いる。その中にキイロショウジョウバエの雌雄を1匹ずつ入れ、このハエ入り注射筒を50~60本並べて、それぞれのペアがいつ交尾に入り、どれくらい長く交尾をしているか、また求愛のパターンに異常がないかどうか逐一記録するのだ。ハエの飼育室に1人すわり、閉鎖空間の中でハエたちが繰りひろげる性行動の観察をただひたすら続けているといつしか瞑想状態に陥って斬新な研究アイデアが次々に浮かんでくる……なんてことは滅多にあるものではない。単調な作業に辟易(へきえき)しつつも、何とかふんばったというのが現実である。
- 前巻
- 次巻
目次
第1章 とっても地味な遺伝子行動研究最前線
第2章 愛の遺伝子をつきとめる
第3章 もてるべきか、生き残るべきか、遺伝子の根本政策
第4章 脳に涌くエロスの原泉――脳はどこでセックスするか
第5章 異性愛と同性愛と脳内事情
第6章 男の脳と女の脳こんなに違う!認知機能の性差
第7章 愛の傾向は遺伝するか
第8章 性格と脳の関係――自分って何?
書誌情報
紙版
発売日
2001年07月18日
ISBN
9784062720816
判型
新書
価格
定価:924円(本体840円)
通巻番号
ページ数
240ページ
シリーズ
講談社+α新書