弱い心をどこまで強くできるか

弱い心をどこまで強くできるか

ヨワイココロヲドコマデツヨクデキルカ

講談社+α新書

「生きにくい時代」に生きる力を引き出す本!!

甘える患者を本気で叱りつけ、ともに悩み、励ます精神科医の毎日。心の病をかかえる人への共感に満ちた治療の実際を紹介しつつ、「こころ」の本質を考える1冊。

●親が悪い?世間が悪い?
●「世界でいちばん不幸な自分」
●怒りを吐き出す患者たち
●過保護という名の虐待
●今の若者が生きにくい1つの理由
●うつ病者へのアドバイス
●「身体醜形恐怖」という病
●増える教師の性犯罪
●治りやすい人、治りにくい人
●心の問題は「解決」できるか

私はつねづね「過保護は虐待である」といっている。なぜならば、子どもがひとりで生きる力、独立心、自己主張できる力を過保護は育てないからである。このような生きるのに必要な力を育てない親の過保護が虐待と同じであることは、誰もがわかるはずである。私たち人間の問題は、こう考えると山のように積まれているのである。それをどう解決していくのであろうか。われわれはそれを解決する力があるのだろうか。
このように大上段に構えるのはやめるべきかもしれない。むしろ目の前の小さな問題点を逐次解決していくこと、また、まず自分はそういう行為をしないこと、人がすることを止めること、このようなささやかな努力が、結局は大きな人間の過ちを直していくのかもしれない。


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目次

第1章 いつも何かに依存したがる人たち
第2章 「不幸な自分」で生きる人たち
第3章 「生きにくさ」をのりこえる力
第4章 引き裂かれる心、崩れゆく心
第5章 心の病でさまよえる人たち
第6章 心を強くできる人、できない人

書誌情報

紙版

発売日

2002年03月20日

ISBN

9784062721233

判型

新書

価格

定価:814円(本体740円)

通巻番号

ページ数

222ページ

シリーズ

講談社+α新書

著者紹介