野鳥売買 メジロたちの悲劇

野鳥売買 メジロたちの悲劇

ヤチヨウバイバイメジロタチノヒゲキ

講談社+α新書

法の網をかいくぐって横行する密猟・密売!

禁止のメジロを平気で飼う「愛鳥家」たち。動かないお役所。輸入証明書とひきかえに殺される中国産メジロ。見すごされてきた野鳥売買の驚くべきカラクリを暴く!

・有名無実の「鳥獣輸入証明書」
・中国「野鳥市場」を歩く
・愛鳥レストラン
・「収鳥站(しゅうちょうたん)」は野鳥の強制収容所
・輸入メジロはゴミになる!?
・売れないメスはギョーザの具に
・鳴き合わせマニアは愛鳥家か
・わが国最大の野鳥密売事件
・200万円の横綱メジロ
・野鳥を1000羽解放した男

密猟鳥で食っているという噂の東京西部の小鳥店、「鳥源(とりげん)」を訪ね、中国産メジロはないか聞いてみた。
「あんなもん仕入れたって、ゴミ袋に入れて捨てるばかりですわ」思わずのけぞった。輸入メジロをゴミに出すとはなんたる無惨。
「メジロは国産の飛びっ子じゃないとダメ。ほら、こんなですよ」「それに鳥獣輸入証明書がつきますか?」「当たり前だよ、お客さん。ところでこのメジロはどうします?」鳥源の親父は、極太の金の指輪をはめた手で、誘うようにかごを半まわりさせた。
商売人は百も承知で、輸入メジロを国産メジロにすり替えて売っている。だから店では、じろじろ見られるのを嫌うのだ。


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書誌情報

紙版

発売日

2002年11月20日

ISBN

9784062721639

判型

新書

価格

定価:880円(本体800円)

通巻番号

ページ数

224ページ

シリーズ

講談社+α新書

著者紹介