
ひきこもりと不登校
ヒキコモリトフトウコウココロノイドヲホルトキ
- 著: 関口 宏

その子のもつ「特質」に根ざす心の病にどう対処するか!!
ひきこもり・不登校の状態は、苦しいものの、彼らのいまの状態は、社会的に巣立つために必要な時間。親や周囲の人で彼らの将来は決まる。対処法も解説!!
不登校の子どもは、手のかからない、素直な良い子が多いのです。やさしくて思いやりがあり、人を押しのけてまで自己主張するのが苦手という人たちは、学校という同世代の集団の中では、すごいストレスを感じてしまうのでしょう。そういう性格は、親や家庭環境や学校での教育によって影響されるものでもあるのでしょうが、やはりその人本来のもって生まれた特質の方が強く影響しています。思春期において巣立つために、彼らは、不登校という過程を通らなければいけなかったのです。しかし、その特質はけっして発達の障害や、人格的な欠陥ではありません。事実、大人になってからは、その思いやりに満ちたやさしい性格は、社会的に大きく役立っています。ひきこもりも、本人の特質に根ざす点で、不登校と一緒です。
●自律の問題としての不登校
●ひきこもりは病気か
●生きづらさをかかえた人たち
●個室化する身体と精神
●80年代におきたこと
●世界の居場所
●自律を強要する社会
●豊かな社会を生きる困難さ
●「行動する人」と「考える人」
●専門家はいないし、いらない
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書誌情報
紙版
発売日
2003年12月20日
ISBN
9784062722285
判型
新書
価格
定価:924円(本体840円)
通巻番号
ページ数
208ページ
シリーズ
講談社+α新書