
だめダムが水害をつくる!?
ダメダムガスイガイヲツクル
- 著: 天野 礼子

ダムがあるから大丈夫、のはずがウソだった
役立たずダムが誘発する“水害”を検証する!!
アメリカの大ダムづくりを推進し、政・官・財癒着に安住したツケが被災地にまわった!!
2004年は、わが列島をいくつもの台風や集中豪雨が襲い、たくさんの貴い生命が川に奪われた。その雨は、地球温暖化という、人類の経済活動が拍車を掛けているといわれる現象がもたらしたとされ、「まるで地球が、この100年の人間の行為を怒っているかのようだ」ともジャーナリズムには形容された。しかしそれでは、私たちはその地球の“怒り”を上手に避けることはできなかったのであろうか。被災地では、「ダムができたから安心と思っていたのに、そうではなかった」、あるいは「ダムは治水には役立たない」といったことが多くの民の口から発せられた。河川工学者たちが、これまでは無言であった研究者も含めて、「ダムで治水には限界があった」「ダムに頼らず堤防強化を優先させるべきであった」と言い始めたのが、これらの水害の後だった。
●長安口(ながやすぐち)ダムが引き起こした水害
●政・官・財癒着のダムづくりを暴く
●ダムは「治水」に役立たない
●「“脱”ダム」は何を教えたか
●新潟水害跡地レポート
●堤防は低いほうがいい
●洪水で人を殺さないために
●堆砂で瀕死の川とダム群
●荒瀬ダム撤去と「自然再生推進法」
●「洪水」と「水害」にしない知恵
- 前巻
- 次巻
書誌情報
紙版
発売日
2005年10月22日
ISBN
9784062723411
判型
新書
価格
定価:880円(本体800円)
通巻番号
ページ数
192ページ
シリーズ
講談社+α新書