
ホラーハウス社会
ホラーハウスシャカイホウヲオカシタショウネントイジョウシャタチ
- 著: 芹沢 一也

「週刊文春」ミヤザキ学習帳が選んだ2005年度新書第1位『狂気と犯罪』の著者による話題作!
凶悪犯罪は急増していない!!
保護の対象であった少年と精神障害者はなぜ「怪物」扱いをされるようになったのか?
これまで法の下で、「人間」として扱われてこなかった少年と精神障害者たちであった。そうしたなかで、彼らを人間にしようとする努力がなされていた。ところが、そのような姿勢が決定的に説得力を失っていくなかで、今度はきわめて「危険」なものとして、彼らをいわば退治しようとする姿勢に様変わりしたのだ。つまり、現に起こったことは、人間とみなしてこなかったものたちを、人間として扱おうとするのではなく、それどころか、今度はそうしたものたちを「怪物」として排除する方向へと変容したのだ。わたしたちの社会は怪物を抱え込んだ。そして怪物の脅威から身を守るために、「秩序」への防衛意識が立ち上がった。そのような意識の下、現在さらなる治安管理に突き進んでいる。
●少年犯罪は凶悪化しているのか
●「山形マット死事件」の真相は
●どの時代にも起きていた凶悪事件
●不気味な少年への恐怖と不安
●救済と治安のための精神病院
●精神病院のトラブルメーカーたち
●「動機なき犯罪」とは何か
●変質者を野放しにするな
●悪の芽を見逃さない「割れ窓理論」
●エンターテインメントと治安
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書誌情報
紙版
発売日
2006年01月25日
ISBN
9784062723565
判型
新書
価格
定価:922円(本体838円)
通巻番号
ページ数
240ページ
シリーズ
講談社+α新書