人はなぜ危険に近づくのか

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人はなぜ危険に近づくのか

ヒトハナゼキケンニチカヅクノカ

講談社+α新書

不運な人は幸せな人と何が違うのか。心の持ち方で人生は大きく変わる。災害心理学の第一人者が詳細に分析! 幸・不幸を招き入れる心理がわかった!


不運な人は幸せな人と何が違うのか
心の持ち方で人生は大きく変わる
災害心理学の第一人者が詳細に分析! 幸・不幸を招き入れる心理がわかった

われわれが危険を冒すとき、何かアドベンチュラスな冒険を連想することが少なくない。アドベンチュラスな冒険とは、誰も損失を補償してくれなくても、そんなことは全く意に介さず、心をワクワクさせながら冒す類のものである。それが自発的リスクである。自発的リスクを冒す場合には、われわれは危険に近づく行為を楽しみのために行っている。ロッククライミングや、スカイダイビング、バンジージャンプなどがそうである。これらの行為は誰かに命令されてやる義務的なものではなく、自分から進んでやるものだ。骨折や下手をすれば死んでしまう恐れがあるが、スカイダイビングやバンジージャンプはやりたいし、凍死や墜落のリスクがあるからといって、愛好者たちはロッククライミングをやめようとも思わない。

●近づきたい危険、遠ざけたい危険
●「今でないいつか」の心理
●災害を待ちのぞむ心理
●恐いものを見たい、見たくない心理
●不安と恐怖が身を守る
●危険を愛好する男、回避する女
●獲得したい男と失いたくない女
●怒りに対する感受性
●希望のプリズム
●幸せへの道


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目次

はじめに
第一章 近づきたい危険、遠ざけたい危険
 踏切事故にあう人
 自発的リスクと非自発的リスク
 リスクと安全のトレード・オフ
第二章 「今でないいつか」の心理
 先のばしの心理
 今しなければならない理由
 目先の利益にだまされる心理
 根拠なき楽観主義を排す
第三章 災害を待ちのぞむ心理
 台風・ハリケーンは女性のイメージ
 地震とナマズ
 災害とエクスタシー
 災害文化の役割

第四章 恐いものを見たい心理、見たくない心理
 災害を見にいく
 旅も恐いもの見たさ
 他人の不幸を見にいく
 自分の不幸は見せたくない
 砂の中に頭を突っ込むダチョウ
 「ホワイ・ミー」をなくそう
第五章 不安と恐怖が身を守る
 恐れを感じないことは恐ろしい
 恐怖を使って行動を変える
 教育の道具として恐怖を利用
 正しく恐れる
第六章 蜘蛛の子を散らすようなパニックは起るのか
 集団性を保つことの有利さ
 パニックの起る“場”
 パニック発生の条件
 九・一一テロでも起きなかった
 アウシュビッツではなぜ起らなかったか
第七章 凍りつき症候群は死んだふりの名残
 ヘビ嫌いの理由
 凍りつき症候群の由来
 パニックよりも凍りつきが恐ろしい
 凍りつかないために
第八章 危険を愛好する男、回避する女
 生理的に短命な男たち
 社会的要因が男の命を刻む
 世界中で男はリスクを冒す
 遭難時の男女の死亡率

第九章 獲得したい男と失いたくない女の関係
 得るものの価値と失うものの価値
 女の保存欲求
 タフな男ほど女に弱い
 マキシマイザーとサティスファイサー

第十章 怒りに対する感受性
 心はものの見え方を支配する
 男は他人の怒りに敏感
 比べたがる女

第十一章 希望のプリズム
 ビールが半分、ワインが半分
 ラック・ファクター
 不運との接し方
 サポート・ネットワークを築く

第十二章 幸せへの道
 世界の人びとの幸せ度
 収入と幸福度の関係
 何が人を不幸にするのか
 結婚生活の幸福度は変化する

あとがき
参考文献

書誌情報

紙版

発売日

2006年10月21日

ISBN

9784062724043

判型

新書

価格

定価:880円(本体800円)

通巻番号

ページ数

192ページ

シリーズ

講談社+α新書

電子版

発売日

2014年02月14日

JDCN

0627240400100011000W

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