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夜の小紋

ヨルノコモン

著：乙川　優三郎

もう引き返せもしないしとどまることもできない

小紋を考案し型を彫ることを生業に望み、色挿しをするふゆと末を約束した由蔵。だが、魚油問屋を継いだ兄が急死する。やむなく家業を継ぎ、ふゆとも別れた由蔵は、商売に明け暮れていくが、あるとき、なじみの料理屋の女将が“おもしろい小紋を見つけた”と言う。表題作を含め全5篇を収録。（『芥火』を改題）