殺人者は夢を見るか(上)

殺人者は夢を見るか(上)

サツジンシャハユメヲミルカ

講談社文庫

生涯にただ一度アメリカで講演したフロイトが遭遇した殺人事件

1909年、摩天楼建築ブームにわくニューヨークにフロイトがユングとともに到着した夜、豪華アパートメント〈バルモラル〉で、若い娘が鞭打たれ、絞殺される。続いて襲われたノーラ・アクトンは記憶と声を失っていた。市長じきじきの依頼を受けたフロイトは、若き分析医ヤンガーとノーラの精神分析治療にあたる。

「ドクター・フロイト、わたしはあなたが性的欲求不満の弊害を重視することにも、驚いているんです。あなたは文明道徳を一掃しようとしている――人間の獣性を抑えている唯一のものを。代わりに何を差し出すんです?」「ただの真実です」フロイトは言った。――<本文より>


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書誌情報

紙版

発売日

2007年10月16日

ISBN

9784062758772

判型

A6

価格

定価:827円(本体752円)

ページ数

368ページ

シリーズ

講談社文庫

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