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新装版 とらんぷ譚2 悪夢の骨牌
シンソウバントランプタン2アクムノカルタ
- 著: 中井 英夫

泉鏡花文学賞に輝く鮮やかな言語魔術。精緻な構想による幻想の宇宙体ーーゴシック風の豪奢な洋館のサロンで開かれる賀宴の出席者は、10人の客とサロンの女主人、そして令嬢・柚香。そこで語られるのは、現実と非現実をあざなう奇譚の数々。ことばの錬金術師として当代随一の著者が、鮮やかな言語魔術と精緻な構想を駆使、幻想の宇宙体を作る、連作とらんぷ譚2。泉鏡花文学賞受賞作。
ⒸHONDA Shoichi
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書誌情報
紙版
発売日
2010年02月13日
ISBN
9784062765855
判型
A6
価格
定価:639円(本体581円)
ページ数
256ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2021年01月22日
JDCN
06A0000000000166127B
初出
1981年12月に刊行された文庫の新装版で、新たに「作者のことば」と「泉鏡花文学賞受賞インタビュー 超越する“反世界”の魔」を収録した。
収録作品
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作品名初出
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作品名
水仙の眠り
初出
『太陽』1973年1月号
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作品名
アケロンの流れの涯てに
初出
『太陽』1973年2月号
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作品名
暖い墓
初出
『太陽』1973年3月号
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作品名
大星蝕の夜
初出
『太陽』1973年4月号
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作品名
ヨカナーンの夜
初出
『太陽』1973年5月号
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作品名
青髯の夜
初出
『太陽』1973年6月号
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作品名
薔薇の獄
初出
『幻想と怪奇』1974年3月号
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作品名
緑の唇
初出
『太陽』1973年7月号
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作品名
緑の時間
初出
『太陽』1973年8月号
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作品名
緑の訪問者
初出
『太陽』1973年9月号
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作品名
廃屋を訪ねて
初出
『太陽』1973年10月号
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作品名
戦後よ、眠れ
初出
『太陽』1973年11月号
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作品名
闇の彼方へ
初出
『太陽』1973年12月号
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作品名
作者のことば
初出
『太陽』1972年12月号 次号予告
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作品名
泉鏡花文学賞インタビュー
初出
『週刊読書人』1974年11月25日号
著者紹介
1922年、東京・田端に生まれる。東大在学中に吉行淳之介らと第14次「新思潮」を創刊。「短歌研究」「短歌」編集長として葛原妙子、塚本邦雄、中城ふみ子、寺山修司、春日井建らを紹介。'64年、塔晶夫の筆名で『虚無への供物』を刊行、推理小説の墓碑銘とまで絶賛された。その後、『幻想博物館』『悪夢の骨牌』(泉鏡花文学賞)『人外境通信』『真珠母の匣』の「とらんぷ譚」四部作をはじめとした幻想文学、エッセイ集『ケンタウロスの嘆き』、日記『彼方より』、短歌論集『黒衣の短歌史』、詩集『眠るひとへの哀歌』などの多彩な著作で人気を博した。'93年逝去、享年71。