小説 琉球処分(下)

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小説 琉球処分(下)

ショウセツリュウキュウショブン

講談社文庫

沖縄問題はすべてここから始まった。今だからこそ、圧倒的リアリティーをもって読める日本政府と琉球王国の話。

処分官として派遣された松田道之が琉球に突きつけたのは、尚泰(しょうたい)王の上京、清国への朝貢禁止、明治年号の強制など独立どころか藩としての体裁をも奪うものであった。琉球内部でも立場により意見が分かれ……。「世界で軍隊をいちばんきらうという琉球」がどう対処するのか。小説で沖縄問題の根源に迫る不朽の名作。

<沖縄の人々の間に、かつて自らの国家であった琉球王国が存在し、それがヤマト(沖縄以外の日本)によって、力によって滅ぼされたという記憶がよみがえってくる。そうなると日本の国家統合が内側から崩れだす。この過程が始まっていることに気づいている東京の政治エリートがほとんどいないことが、現下日本の悲劇である。いまわれわれが直面している危機を認識するために、本書がひとりでも多くの人の手に取られることを望む。>――佐藤優 解説より


目次

ヘラルド情報
風雲遵奉書
白と黒のあいだ
滅びと念仏
国を売ること
前夜のひとびと
徒労と真実
ふたつの船出
死なない覚悟
エピローグ
あとがき

書誌情報

紙版

発売日

2010年08月12日

ISBN

9784062767705

判型

A6

価格

定価:990円(本体900円)

ページ数

528ページ

シリーズ

講談社文庫

電子版

発売日

2018年01月12日

JDCN

06A0000000000012391X

初出

1972年4月に小社から刊行された新装版「小説琉球処分」を基にした。

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