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エキゾティカ
エキゾティカ
- 著: 中島 らも

「結婚して子どもが生まれたら、男は用済みになる」
おれはそんなことを考えつつ、ドリアンが落ちてくるのをひたすら待ってるんだ。(バリ人・26歳)
上海、香港、タイ、ベトナム、インド、バリ……そしてどこかの南の島。
中島らもが贈る、アジア満喫旅行(ディープ・トリップ)への招待状!
<カルカッタのサダル・ストリートをくみこと歩いていると、後ろからすうっと人の近づいてくる気配がした。その人の気配はわたしの耳元まで忍び寄ってくると、塩辛い声がささやきかけてきた。「マヤク? ハッパ?」ああ、なるほどこれが大槻君の言っていたガンジャ(大麻)売りなのか、とわたしは得心がいったような困ったような気持ちになった。>――<「vol.6 ロケーション・イン・インド――KUMIKO――」より>
香港返還の日。ゲテものを食べ続けるふとった男とそれを見ているやせた男。「どうせ死ぬのになぜ食べる」「どうせ死ぬから食べたいものを食べるんだ」ぽぉんと花火が上がり、香港が中国になる、そのときに――(「聖母と胃袋」)。ハシシュにドリアン、魔都にガンジス。アジアには奇妙なことがいっぱいある!
※この作品は1998年5月、双葉社より単行本で刊行され、2002年1月に双葉文庫で刊行されたものです。
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書誌情報
紙版
発売日
2010年11月12日
ISBN
9784062768030
判型
A6
価格
定価:639円(本体581円)
ページ数
288ページ
シリーズ
講談社文庫
初出
1998年5月、双葉社より単行本で刊行され、2002年1月に双葉文庫で刊行されたもの。