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真説忠臣蔵
シンセツチュウシングラ
- 著: 森村 誠一

吉良邸で討死した鳥居理右衛門の首級(しるし)が消えた。その顔が、能舞台で「翁」を舞う将軍綱吉の面(おもて)に貼りついた――(「死面皮」)。周到な内蔵助の密命で後備えとして脱盟者に甘んじた高田郡兵衛らは、汚名にまみれた後半生を送っていたが――(「不義士の荊門」)。雪舞う夜を血に染め、士道を貫く赤穂浪士と主を護る吉良の家臣の凄絶な攻防。誉れある義士になれなかった者たちの栄光なき使命を描く第二の忠臣蔵。
吉良邸で討死した鳥居理右衛門の首級(しるし)が消えた。その顔が、能舞台で「翁」を舞う将軍綱吉の面(おもて)に貼りついた――(「死面皮」)。周到な内蔵助の密命で後備えとして脱盟者に甘んじた高田郡兵衛らは、汚名にまみれた後半生を送っていたが――(「不義士の荊門」)。
雪舞う夜を血に染め、士道を貫く赤穂浪士と主を護る吉良の家臣の凄絶な攻防。そして、誉れある義士になれなかった者たちの栄光なき使命を描く第二の忠臣蔵。
ミステリーから「忠臣蔵」へ。新しい地平に果敢に斬り込んでいった森村時代小説の原点というべき作品集。
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目次
(収録作)
死面皮
犬死碑
不義士の荊門
怯者の武士道
末代の武士
書誌情報
紙版
発売日
2011年11月15日
ISBN
9784062770934
判型
A6
価格
定価:796円(本体724円)
ページ数
400ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2013年04月12日
JDCN
0627709300100011000V
初出
1984年10月に光文社文庫より刊行されたもの。(初刊 1983年4月新潮社)
著者紹介
(もりむら・せいいち) 1933年埼玉県熊谷市生まれ。青山学院大学卒。9年余のホテルマン生活を経て、1969年に『高層の死角』で江戸川乱歩賞を、1973年に『腐蝕の構造』で日本推理作家協会賞を受賞。1976年、『人間の証明』でブームを巻き起こし全国を席捲、『悪魔の飽食』で731部隊を告発して国際的な評価も得た。『忠臣蔵』など時代小説も手がけ、精力的な執筆活動を行なっている。2004年、第7回日本ミステリー文学大賞を受賞。デジカメ片手に俳句を起こす表現方法「写真俳句」も提唱している。2011年、講談社創業100周年記念書き下ろし作品『悪道』で、吉川英治文学賞を受賞する。