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雨心中
アメシンジュウ
- 著: 唯川 恵

周也だけがたったひとつ、私のもの――施設育ちの芳子と周也は、実の姉弟のように生きてきた。仕事が続かぬ周也を常に優しく受け入れる芳子。芳子にはわかっていた。周也を甘やかし、他人から受け入れられないことを受け入れられないほど駄目にしてきたのは自分だということを。そして周也がある罪を犯したとき、芳子は二人でもう戻れない選択をする――幸福に向かっているのか。絶望に向かっているのか。直木賞作家の意欲作!
周也だけがたったひとつ、私のもの――施設育ちの芳子と周也は、実の姉弟のように身を寄せ合って生きてきた。仕事が続かない周也を見棄てずに常にあたたかく受け入れる芳子。芳子にはわかっていた。周也が自分が受け入れられないことを受け入れられない人間になったことを。周也を甘やかし、駄目にしてきたのは自分だということを。そして周也がある犯罪を犯したとき、芳子は二人でもう戻れない選択をする――幸福に向かっているのか。絶望に向かっているのか。
女の生き方を描き続けてきた直木賞作家の意欲作。
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目次
第一章 降り暮らす
第二章 闇に揺れる
第三章 夜を捨てる
第四章 風に眠る
第五章 波に惑う
第六章 時を祈る
第七章 空を射る
第八章 月を這う
最終章 降り暮れる
書誌情報
紙版
発売日
2013年07月12日
ISBN
9784062775571
判型
A6
価格
定価:744円(本体676円)
ページ数
384ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2016年04月08日
JDCN
0627755700100011000T
初出
2010年小社より刊行された。『小説現代』2004年5月号、2005年4月号、2007年5月号、8月号、10月号、12月号、2008年6月号、9月号、11月号