長崎ロシア遊女館

学問のためという一念で、妻の肉体を人体実験に供する町医者。未知の分野であった人体解剖の彩色図を、憑かれたように描く絵師。娼館設置をめぐり、ロシア人に遊女たちの性病検査を迫られ苦慮する長崎奉行所の役人。幕末から明治にかける近代日本黎明期の医学秘話五篇を収録。第十四回吉川英治文学賞受賞作品


学問のためという一念で、妻の肉体を人体実験に供する町医者。未知の分野であった人体解剖の彩色図を、憑かれたように描く絵師。娼館設置をめぐり、ロシア人に遊女たちの性病検査迫られ苦慮する長崎奉行所の役人。幕末から明治にかける近代日本黎明期の医学秘話五篇を収録。第十四回吉川英治文学賞受賞作品

目次

長崎ロシア遊女館
項の貌
かさぶた宗建
腑分け絵師甚平秘聞
沃子誕生
選集のためのあとがき

書誌情報

紙版

• 発売日: 2013年11月15日
• ISBN: 9784062776929
• 判型: A6
• 価格: 定価：803円（本体730円）
• ページ数: 288ページ
• シリーズ: 講談社文庫

電子版

• 発売日: 2016年07月29日
• JDCN: 0627769200100011000L

初出

単行本　１９７９年１１月　講談社、文庫版　１９８２年１１月　講談社文庫（旧装版）

収録作品

• 作品名
  初出

• 作品名

  長崎ロシア遊女館

  初出

  『小説新潮』１９７３年７月号

• 作品名

  項の貌

  初出

  『小説現代』１９７５年１２月号

• 作品名

  かさぶた宗建

  初出

  『小説現代』１９７４年３月号

• 作品名

  腑分け絵師甚平秘聞

  初出

  『別冊小説現代』８巻５号　１９７３年９月

• 作品名

  沃子誕生

  初出

  『オール讀物』１９７９年９月号

著者紹介

著： 渡辺　淳一（ワタナベ　ジュンイチ）

1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒。整形外科医ののち、『光と影』で直木賞受賞。‘80年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で吉川栄治文学賞を受賞。作品は、医学を題材としたものから、歴史、伝記的小説、男と女の本質に迫る恋愛小説と多彩で、医学的な人間認識をもとに華麗な現代ロマンを描く作家として、文壇の第一線で活躍。国民的なベストセラーとなった『失楽園』『愛の流刑地』のほか、『孤舟』『天上紅蓮』『愛ふたたび』など多数の著書がある。

製品関連情報

• 

  お知らせ

  ちいかわ×よむーく、夢の共演！ 講談社文庫2025年春フェア開催!!