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プシュケの涙
プシュケノナミダ
- 著: 柴村 仁

夏休み、補習中の教室の窓の外を女子生徒が落下していった。自殺として少女の死がひそかに葬られようとしていたとき、目撃者の男子に真相を問い詰めたのは少女と同じ美術部の由良だった。絵を描きかけのまま死ぬはずがない。平凡な高校生たちの日常が非日常に変わる瞬間を鮮烈に描いた、青春ミステリーの傑作。
夏休み、補習中の教室の外を女子生徒が落下していった。上の四階からの飛び降り自殺として少女・吉野の死が静かに葬り去られようとしていたとき、目撃者の男子・榎戸川と旭に真相を問い詰めたのは少女と同じ美術部の男子・由良彼方だった。登校拒否で授業に出ていなかった吉野は、ひそかに美術部に蝶の絵を描きに来ていたのだ。絵を描きかけのままで死ぬはずがない……やはり二人は彼女の死の真相を知っていた。彼女は自殺ではなかったのだ。少女が迎えた悲劇は自殺より更に残酷で無情だった。平凡な高校生たちの日常が非日常に変わり人間模様が陰影を織りなす瞬間を、デリケートな筆致で綴る青春ミステリ-。
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書誌情報
紙版
発売日
2014年10月15日
ISBN
9784062778893
判型
A6
価格
定価:715円(本体650円)
ページ数
304ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2014年11月14日
JDCN
0627788900100011000M
初出
2010年2月、メディアワークス文庫より刊行されたものを改稿しました。
著者紹介
第10回電撃ゲーム小説大賞金賞を受賞し、受賞作の『我が家のお稲荷さま。』(電撃文庫)でデビュー。本作はシリーズとなりアニメ化される。 著書には『プシュケの涙』などの由良シリーズ(『プシュケの涙』はメディアワークス文庫から、今回講談社文庫に移行)。シリーズ新作は『ノクチルカ笑う』(講談社文庫)。著書には『おーい! キソ会長』シリーズ(徳間文庫)、『オコノギくんは人魚ですので』シリーズ(メディアワークス文庫)、講談社BOXの市シリーズ、『夜宵』(のち講談社文庫)『宵鳴』などがある。