
自力と他力
ジリキトタリキ
- 著: 五木 寛之
ついに書き下ろされた、究極の選択 自力か他力か?
人びとのこころにひそむ疑問にこたえる新しい他力思想の展開。
今日を生きぬく指針を探して問う。
「自力なのか?他力なのか?」
自分を信じてがんばろう、という決意。一見自力と見えるその気持ちが訪れてきたことこそ、他力の働きではないだろうか。「人はベストを尽くすべきだ、他に頼らずに自分の足で立つべきだ」と信じ、それが実際に動きはじめたとき、それは、他力の訪れた瞬間なのである。自力と他力は上下の関係ではない。他力は自力の母なのだ、とは言えまいか。
<著者のことば>
50歳のころ、実弟の死やあまりの多忙さが重なって、仕事を休んで京都に移り住んだ時期があります。そのときに出会ったのが他力の思想でした。この思想に出会って、私は自分がどのように生きていけばいいか、少しだけ気づいたような気がしたのです。「なるようにしかならない」と思い、さらに「しかし、おのずと必ずなるべきようになるのだ」とこころのなかでうなずくとき、不思議な安心感がどこからともなく訪れます。
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書誌情報
紙版
発売日
2006年03月12日
ISBN
9784062782067
判型
新書
価格
定価:880円(本体800円)
ページ数
224ページ