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でも、わすれないよ ベンジャミン
デモワスレナイヨベンジャミン
- 作: エルフィ・ネイセン ,
- 絵: エリーネ.ファン・リンデンハウゼン ,
- 訳: 野坂 悦子

ロビンには弟ができました。名前はベンジャミン。とてもかわいくて、「大きくなったらサッカーをしようね」と話しかけます。でも、ベンジャミンは重い病気で、間もなく亡くなってしまいました。
パパはおこりっぽくなり、ママは泣いてばかり。家はいつもちらかっています。「ベンジャミンは星になったのよ」というママの言葉に、ロビンははしごで上ろうとか、ロケットで行こうなどと考えますが、大人たちは取り合ってくれません。
学校の先生や、親戚のおばさんが、ロビンの気持ちを聞いてくれました。
やがて、おばさんから、ママに赤ちゃんができたことを知らされます。生まれてきたのは元気な妹・ブリット。お日さまからもらった金色の髪、お月さまのような白い肌のブリットに、ロビンは「おそらから来たの? ベンジャミンに会った?」と聞くのです。
ロビンはブリットにベンジャミンのことを話します。暖炉の上にはいつもベンジャミンの写真が飾られ、家族はみんな大切にしています。ロビンはいつもベンジャミンの星に「おやすみ」を言います。
悲しいけれど、亡くなった子は家族の心のなかに生き、そして命は受け継がれる、ということを感じるお話です。
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書誌情報
紙版
発売日
2012年04月28日
ISBN
9784062830614
判型
A4変型
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
ページ数
28ページ
シリーズ
講談社の翻訳絵本
著者紹介
1974年生まれ。生まれつき聴力が弱かったが、補聴器の助けで生活に支障がなくなってからは、ジャズとダンスに夢中になった。チャレンジ精神にあふれ、様々なチャンスを生かしてきた。1992年に学校を卒業したあと、ベルギーのハッセルト市で警察官となる。耳の不自由な少女を主人公にした『ローラのすてきな耳』(朝日学生新聞社・久保谷洋訳)で絵本作家デビュー。同様、この絵本でも、幼い子どもを失うという体験をもとに、自分にとって何より大切なことを表現している。
絵: エリーネ.ファン・リンデンハウゼン(エリーネ.ファン・リンデンハウゼン)
1983年、オランダ・メッペル市生まれ。オランダ北部フローニンゲン州のミネルヴァ美術大学でイラストレーションを学んだ。この絵本の出版社、オランダのクラビス社によって才能を見出され、イラストを担当することになった。以降、やはりエルフィ・ネイセンの作に絵をつけた『ローラのすてきな耳』をはじめ、子どもの本のイラストを数多く手がけている。現在カンペン在住。映画と、絵と、本と、ガラクタ市、それに愛犬との散歩が好き。
東京生まれ。1985年にオランダに渡りフランスを経て1990年に帰国。『おじいちゃん わすれないよ』(金の星社)で、産経児童出版文化賞大賞を受賞。ヤハテンベルフの作品に加え、『ちいさな あかちゃん、こんにちは! 未熟児ってなあに』(講談社)、『かえるでよかった─マックス・ベルジュイスの生涯と仕事』(セーラー出版)などの翻訳作品がある。また、「紙芝居文化の会」海外企画推進委員としても活動をつづけている。