ニコラといたずら天使

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ニコラといたずら天使

ニコラトイタズラテンシ

 ニコラが飼っている子犬・ジュンバグは、かわいいけれど悪さばかりする。地獄行きを止めるために、必死に良きおこないを画策するニコラだが……!?

 ジュンバグのかわいいいたずらに、思わず笑ってしまう楽しい物語。だが、ただ面白おかしいだけではない。
 ニコラとジュンバグは、規則だらけで、世の中から見放された老人ホームでも、自分の頭で考え、動くことの大切さを教えてくれる。 
 ちょっと変わった転校生・リンジーとの付き合いの中で、天使からのメッセージを解読していくさまは、胸をときめかせる要素がちりばめられており、人間が善悪、生死、愛と憎しみといった正反対の二つのものの狭間に在ること、大切なのはそのバランスであることを自ら認識していく、哲学的要素も光る。
 等身大の少女と子犬が活躍し、小さな思いやりと勇気を100倍にしてくれるやさしいファンタジー。
 カナダ子どもの本センターの2015年度ベストブックスに選ばれました!


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書誌情報

紙版

発売日

2015年10月16日

ISBN

9784062832373

判型

四六

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

ページ数

240ページ

シリーズ

文学の扉

著者紹介

著: キャロライン・アダーソン(キャロライン・アダーソン)

カナダの小説家。ブリティッシュコロンビア大学で教育学を修める。処女作がカナダの総督文学賞にノミネートされ、Ethel Wilson Fiction賞を受賞。CBC文学賞を3回受賞。2006年に創作活動全体に対してMarian Engel賞を受賞。児童書には、『I, Bruno』『Very Serious Children』などがあり、2013年には「Jasper John Dooley」シリーズの『Left Behind』がカーカスレビューのベストチルドレンズブックに選ばれた。邦訳書に、シーラ・A・エゴフ児童文学賞を獲得した、『母さんが消えた夏』がある。

訳: 田中 奈津子(タナカ ナツコ)

東京都生まれ。東京外国語大学英米語学科卒。主な作品に『合言葉はフリンドル!』『こちら「ランドリー新聞」編集部』『フリーダム・ライターズ』(以上、講談社)など。『はるかなるアフガニスタン』が2013年青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選ばれ、『アラスカの小さな家族 バラードクリークのボー』(以上、講談社)が全国学校図書館協議会選定図書、厚生労働省児童福祉文化財、日本図書館協会選定図書に選ばれている。