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魂織姫 運命を紡ぐ娘
タマオリヒメサダメヲツムグムスメ

安渓村の水華は、今年もまた父兄につれられて紡ぎ場に向かう。一個の繭から、太すぎず、細すぎず、より均一で長い糸を生み出すのは、なかなか難しい。水華は丁寧だが仕事が遅く、監視官からいつも注意をうけていたのだ。ある日、紡ぎ女たちが一斉に工場長に呼び出される。そこに現れたのは、白国の若き皇帝だった――。
その国の名は白国。繊維産業を主とするこの国には、天蚕から糸と紡ぐ技術が受け継がれていた。だが、繊維産業に関わる者たちの仕事は過酷だった。糸を紡ぐのは、近隣から集められた幼い少女たち。男たちは畑を耕し家畜を飼って食料を生産したり、土木兵役につくのだ。
安渓村の水華は、今年もまた父兄につれられて紡ぎ場に向かう。一個の繭から、太すぎず、細すぎず、より均一で長い糸を生み出すのは、なかなか難しい。水華は丁寧だが仕事が遅く、監視官からいつも注意をうけていたのだ。ある日、紡ぎ女たちが一斉に工場長に呼び出される。そこに現れたのは、白国の若き皇帝だった――。
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目次
序
第一章 気がかりじゃ 気がかりじゃ
第二章 糸が切れぬか 心配じゃ
第三章 糸が切れりゃ 結びゃあよいが
第四章 縁が切れりゃ 結ぶもならぬ
第五章 だから惚れるな 主より糸よ
あとがき
書誌情報
紙版
発売日
2015年08月04日
ISBN
9784062868754
判型
A6
価格
定価:660円(本体600円)
ページ数
256ページ
シリーズ
講談社X文庫
電子版
発売日
2015年09月18日
JDCN
0628687500100011000B