にっぽんの知恵

にっぽんの知恵

ニッポンノチエ

講談社現代新書

銭湯・花見・ありあわせ・根回し……そこには歴史に根ざす先人の叡智がある
「ええかげん」が日本を救う
『朝日新聞』好評連載の書籍化!

米兵は銭湯で平和を学び、カラオケは人々のつながりを深める。碩学・名人たちとの討議を通して「にっぽんの知恵」を描出、遊びと平和の精神を創出した〈ええかげん〉の思想に迫る。

近年、世界中で注目を集める日本文化と、今なお根強い日本人の欧米崇拝。日本を見る外国人の視線と、日本に暮らす私たちの意識の、この奇妙なねじれはなんなのか??本書は、あまりにあたりまえすぎて誰も気にもとめないもの、戦後の繁栄と引き換えに忘れてきてしまったものに光を当て、長い歴史の中で培われてきた先人たちの知恵をまっとうに評価する日本論である。あらためて「にっぽんの知恵」を学び直すこと。そこに今後のわれわれの指針と、現代世界のなかに日本を位置づける出発点が見えてくる。

※本書のもととなった「にっぽんの知恵」は、『朝日新聞(大阪本社版)』で、2005~2007年にわたり連載されました。そのうち本書には、2005年度に掲載されたものを全面的に改稿し、収録しています。


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目次

第1章 湯浴みにくつろぎ、穏やかに暮らす
銭湯/刀狩り
第2章 草木虫魚に親しみ、サルからも学ぶ
花見/里山/サル学/菊人形
第3章 「ありあわせ」を活かし、遊び、親しむ
ありあわせ/からくり/缶コーヒー/だし
第4章 普通の人々の好奇心と表現の試み
おけいこ/カラオケ/第九/モバイル
第5章 柔らかな人間関係が生み出す世界
根回し/お歳暮/いろ/ママ・女将
第6章 八百万の神と単一原理からの自由
神さま仏さま/ちょうど好い加減

書誌情報

紙版

発売日

2008年01月19日

ISBN

9784062879231

判型

新書

価格

定価:814円(本体740円)

通巻番号

1923

ページ数

256ページ

シリーズ

講談社現代新書

初出

『朝日新聞(大阪本社版)』で’05年~’07年にわたり連載された。’05年度に連載されたものを全面的に改稿し、収録。

著者紹介