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知性の限界-不可測性・不確実性・不可知性
チセイノゲンカイフカソクセイフカクジツセイフカチセイ
- 著: 高橋 昌一郎

大好評『理性の限界』の著者による熱く楽しい哲学ディベート第2弾。本書では、ウィトゲンシュタインらの論を紹介しつつ、人間の知的営為の基本である「言語」「予測」「思考」の限界と可能性に迫る。
予備知識なしで楽しめるディベート形式の論理哲学入門書!
前著『理性の限界』で論理哲学への斬新なアプローチを展開し話題になった著者が書き下ろす哲学ディベート第二弾。人間の知的営為の基本である「言語」「予測」「思考」の限界と可能性を論じる。思考や伝達の根本である「言語」。しかし、同じ言語が示す内容は誰にとっても同じではなく、言語理解には矛盾や限界がある。また、あらゆる予測の前提となる「帰納法」が論理的に正しいことは、実は証明できない。さらに、無限に思える「思考」にも限界があり、宇宙や神の存在を論理的に説明しきることはできない――。ウィトゲンシュタイン、ヘンペル、ナイト、ファイヤアーベント、カントらを次々と俎上に載せ、哲学者・科学者から女子学生、会社員や運動選手までもが参加して、哲学から経済、宇宙論まで、ときに脱線しながら熱く楽しく語り尽くす。
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目次
序 章 シンポジウム「知性の限界」開幕――「理性の限界」懇親会場より
第一章 言語の限界
1 「論理哲学論考」のパラドックス
2 ウィトゲンシュタインの言語ゲーム
3 指示の不可測性
4 言語理解の限界と可能性
第二章 予測の限界
1 帰納法のパラドックス
2 ポパーの開かれた宇宙
3 予測の不確実性
4 未来予測の限界と可能性
第三章 思考の限界
1 人間原理のパラドックス
2 ファイヤアーベントの知のアナーキズム
3 究極の不可知性
4 人間思考の限界と可能性
おわりに
書誌情報
紙版
発売日
2010年04月16日
ISBN
9784062880480
判型
新書
価格
定価:990円(本体900円)
通巻番号
2048
ページ数
288ページ
シリーズ
講談社現代新書
電子版
発売日
2012年05月18日
JDCN
0628804800100011000K
著者紹介
1959年生まれ。國學院大學文学部教授。専門は、論理学・哲学。主要著書に『理性の限界』『ゲーデルの哲学』(以上、講談社現代新書)、『哲学ディベート』(NHKブックス)、『科学哲学のすすめ』(丸善)、『環境と人間』(共著、岩波書店)、『パラドックス!』(共著、日本評論社)などがある。