京都のおねだん

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京都のおねだん

キョウトノオネダン

講談社現代新書

お地蔵さんの貸出料は3000円、発売第一号の抹茶パフェは1080円、では舞妓さんとのお茶屋遊びは? 京都では値段が前もって知らされないことも多く、往々にして不思議な「おねだん」設定に出くわす。京都を京都たらしめているゆえんともいえる、京都の 「おねだん」。それを知ることは、京都人の思考や人生観を知ることにつながるはず。京都歴二十余年、サントリー学芸賞受賞の気鋭の研究者が解読する、京都の秘密。


なぜこれがこんな高いのか、あんな安いのか、なんで無料なのか、そもそもあんなものになんでおねだんがつくのか――
大学進学以来、京都住まい二十余年。往々にしてそんな局面に出くわした著者が、そんな「京都のおねだん」の秘密に迫る。
そもそも「おねだん」の表示がされていない料理屋さん、おねだん「上限なし」という貸しビデオ屋、お地蔵さんに生ずる「借用料」。
そして究極の謎、花街遊びにはいくらかかる?

京都人が何にどれだけ支払うのかという価値基準は、もしかしたら京都を京都たらしめているゆえんかもしれない。
京都の「おねだん」を知ることは、京都人の思考や人生観を知ることにつながるはず。
2015年サントリー学芸賞芸術・文学部門を受賞、気鋭のチャップリン研究者にして「京都人見習い」を自称する著者による、初エッセイ。


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目次

プロローグ おもてなしのおねだん(3万2000-9万円)
第一章 食のおねだん
〈料理のおねだん 2万5000円から〉
〈「抹茶パフェ」のおねだん 1080円〉
〈ハイカラな爆弾のおねだん 150円〉
〈水のおねだん 1キロ260億円〉
第2章 季節のおねだん
〈お地蔵さんのお貸出のおねだん  3000円から〉
〈春は7倍 秋は10倍〉
〈冬の寿司のおねだん 1890円〉
〈夏の風 1500円から〉
第3章 絶滅危惧種のおねだん
〈「旦那」を生む(?)土地のおねだん 公示価格の3-4倍〉
【補足 〈京都〉の範囲について】
〈跡継ぎのおねだん 1000円〉
〈映画ビデオのおねだん 上限撤廃〉
〈静寂のおねだん 1050円〉
〈公家のおねだん 1万円 侍のおねだん 3500円〉
〈仕出しのおねだん 一万数千円〉
〈京都大学の自由(?) およそ3万円〉
第4章 舞妓・芸妓のおねだん、すなわち、京都のおねだん
〈夏の芸舞妓はん 1800円~〉
〈萌え系舞妓のおねだん 0円〉
〈花街で、自腹で遊んでみた!〉
エピローグ 東京の「京都のおねだん」、あるいは私のおねだん 5000円から7500円
【本書に登場した場所・お店】

書誌情報

紙版

発売日

2017年03月15日

ISBN

9784062884198

判型

新書

価格

定価:990円(本体900円)

通巻番号

2419

ページ数

224ページ

シリーズ

講談社現代新書

電子版

発売日

2017年03月15日

JDCN

0628841900100011000W

著者紹介

著: 大野 裕之(オオノ ヒロユキ)

1974年大阪府生まれ。京都大学入学を機に上洛、以来京都(ただし洛外)在住。京都大学大学院人間・環境学研究科後期博士課程所定単位取得。専攻は映画・演劇・英米文化史。著書に『チャップリンとヒトラー――メディアとイメージの世界大戦』(岩波書店、第37回サントリー学芸賞)、『チャップリンの影――日本人秘書 高野虎市』(講談社)など。日本チャップリン協会会長、脚本家、映画・演劇プロデューサー。劇団とっても便利代表。脚本・プロデュースを手掛けた映画『太秦ライムライト』は、第13回ニューヨーク・アジア映画祭最優秀観客賞、第18回ファンタジア国際映画祭シュバル・ノワール賞、京都市文化芸術表彰「きらめき賞」などを受賞。

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