王朝百首

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電子あり

王朝百首

オウチョウヒャクシュ

講談社文芸文庫

百人一首に秀歌はない――かるた遊びを通して日本人に最も親しまれる「小倉百人一首」(藤原定家・撰)にあえて挑戦、前衛歌人にして“現代の定家”とも称されたアンソロジスト塚本邦雄が選び抜き、自由奔放な散文詞と鋭い評釈を対置した秀歌百。『定家百首』『百句燦燦』と並び塚本美学の中核であると同時に、日本の言葉の「さはやかさ」「あてやかさ」を現代に蘇らせんとする至情があふれる魂魄の詞華集である。


鬼才・塚本邦雄が召喚した日本の詞華集百! 前衛短歌の雄・塚本は徹底した反リアリズム芸術の理想を業平、定家、良経ら王朝歌人に見い出した。稀代のアンソロジストがその美学の粋を凝らす塚本版百人一首。


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目次

目次
はじめに
1 月やあらぬ春や昔の春ならぬ 在原業平
2 盃に春のなみだをそそぎける 式子内親王
3 春は花散るや千種におもへども 藤原義孝
4 うすく濃き野辺のみどりの若草に 宮内卿
5 見渡せば山もと霞む水無瀬川 後鳥羽院
6 浅みどり花もひとつに霞みつつ 菅原孝標女
7 はかなさをほかにもいはじさくらばな 藤原実定
8 知るらめや霞の空をながめつつ 中務
9 たづねつる花もわが身もおとろへて 良暹法師
10 春といへばなべてかすみやわたるらむ 小侍従
11 花流す瀬をも見るべき三日月の 坂上是則

書誌情報

紙版

発売日

2009年07月11日

ISBN

9784062900553

判型

A6

価格

定価:2,090円(本体1,900円)

ページ数

368ページ

シリーズ

講談社文芸文庫

電子版

発売日

2014年03月28日

JDCN

0629005500100011000W

初出

「王朝百首」(1974年12月 文化出版局刊)を底本として使用した。文庫化にあたって、古典和歌などからの引用の不備をただし、句読点、かぎ括弧、およびルビを必要最小限で追加し、底本に見られる誤植や、明らかに著者の錯覚によって生じたと思われる誤記を訂正するなどしたが、原則として底本に従った。本文の表記は著者の生前の強い意向を尊重して正字正仮名遣いによる底本のままとした。

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