中原中也の手紙

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中原中也の手紙

ナカハラチュウヤノテガミ

講談社文芸文庫

若き日の手紙に遺された稀有なる友情の証!

中原中也を取り巻く青春群像の中で例外的に安定した温かい交友を持続させた安原喜弘。その手元に遺った100通は、現存する最多の中也書簡である。同人誌を共に立ち上げ、詩集『山羊の歌』出版のために献身、小林秀雄、大岡昇平、富永太郎等すべての仲間が中也と諍い去って行った後も、傍らに寄り添い、傷ましい魂の遍歴を見守りつづけた。中也の書簡と自身の回想で織りなす稀有なる友情の証。

秋山駿
手紙、手紙を書くということが、こんなに大切なものだったとは。1日、1日ずつが心の戦いの場であるような詩人にとっては、1日を乗り越えるために、大袈裟に言えば、1日を生き延びるために、手紙を書くことがある。(略)この本が明らかにしてくれるのは、「友」の物語である。こんなに深い「友」の存在があり、友との交流をこんなに深く描いたもの、というと、他にあまり類例がないのではないか。――<「群像」より>


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書誌情報

紙版

発売日

2010年04月10日

ISBN

9784062900843

判型

A6

価格

定価:1,430円(本体1,300円)

ページ数

256ページ

シリーズ

講談社文芸文庫

初出

「中原中也の手紙」(2000年2月、青土社刊)を底本とし、中原中也の書簡を含む本分は、新漢字新仮名遣いに改めた。但し、挿入された下記の詩篇11篇は、旧仮名遣いの底本のママとした。明らかな誤記誤植であると思われる箇所は、安原喜秀氏の一閲を得て正し、振り仮名を適宜増減するなどしたが、原則として底本に従った。 ~備考に続く~

収録作品

  • 作品名

    「山羊の歌」など

    初出

    創元社版『中原中也全集』月報1951年4月

  • 作品名

    中原中也のこと

    初出

    季刊誌『磁場』1976年秋号

  • 作品名

    詩人との出会い-中原中也のこと-

    初出

    日本育英会の機関紙『育英』の「出会い」シリーズの一遍として1978年10月号に掲載

著者紹介

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