西行百首

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西行百首

サイギョウヒャクシュ

講談社文芸文庫

伝統短歌の革命者塚本邦雄が宿敵・西行に挑む最後の闘い。
幻の傑作評論初刊行!

北面の武士として鳥羽上皇の寵愛を受けながら出家遁世した漂泊の人。又、伝説に彩られ、日本人に愛され続ける名歌をあまた残した歌人・西行。伝統短歌への叛逆者にして、「西行嫌ひ」を公言して憚らなかった塚本が、晩年に至って、渾身の力と愛憎を込めて宿敵・西行に闘いを挑んだ快著。高名な歌を情け容赦なく切り捨てる一方、知られざる名歌に眩い光をあてる百選は、正に塚本美学の精髄! 本文庫、初刊。

島内景二
邦雄の西行嫌いは夙(つと)に有名だが、好きでもない歌人の和歌を、百首も評釈することなど不可能である。邦雄にとって、「西行的な和歌」は自らの歌の母胎だった。(中略)『西行百首』は、西行に代表される「日本的な和歌の伝統」と最終決戦を繰り広げるために構想された。邦雄は、自らの内なる西行を斬った。伝統を止揚せねば、正統は結晶できないからである。――<「解説」より>


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書誌情報

紙版

発売日

2011年03月11日

ISBN

9784062901154

判型

A6

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

ページ数

320ページ

シリーズ

講談社文芸文庫

初出

歌誌「歌壇」(本阿弥書店刊)に1993年1月号~1995年1月号まで25回にわたって連載された「西行百首」を底本とし、塚本邦雄の自筆原稿と校合しつつ校訂者が本文を決定した。本文の表記は筆者の生前の強い意向を尊重して正字正仮名遣いによっているが、解説、年譜、著書目録などについては、著者の氏名や著書の題名などを除き新漢字新仮名遣いで表記した。

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