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折口信夫芸能論集
オリクチシノブゲイノウロンシュウ

祝祭の中で人は神となる
折口三部作堂々の完結
『文芸論集』『天皇論集』に続く編者安藤礼二によるオリジナル編集折口信夫第三弾は『芸能論集』。折口による民俗学は芸能を根幹としており、その起原は、沖縄をはじめとした南の島々にあり、さらに信州などの山深い地で洗練され、能や歌舞伎、詩歌へとつながっていく――。日本の英知・折口信夫の三部作、ここに堂々の完結。
安藤礼二
マレビトという、折口信夫が創り上げた概念もまた、一年に一度、祝祭をもたらすために共同体を訪れる、神であるとともに人でもあるような存在を指す。一年で最も厳しい季節を迎え、世界がやせ衰え「死」に直面したとき、神であり人であるマレビトが訪れ、時間も空間も生まれ変わり、世界は豊饒な「生」を取り戻す。世界が死に、世界が再生される瞬間、激烈な力が発生し、解放される。――<「解説」より>
※本書は中央公論社刊『折口信夫全集』17、18、21、22、28、別巻1(1996年8月、1997年11月、1996年11月、12月、1997年6月、1999年1月)を底本としました。
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書誌情報
紙版
発売日
2012年05月11日
ISBN
9784062901529
判型
A6
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
368ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
初出
中央公論社刊「折口信夫全集」17、18、21、22、28、別巻1(1996年8月、1997年11月、1996年11月、12月、1997年6月、1999年1月)を底本とし、基本的に新仮名遣いにあらためた。
収録作品
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作品名初出
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作品名
1春の鬼 春来る鬼
初出
『旅と伝説』1931年1月 第4巻第1号
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作品名
1春の鬼 春来る鬼-秋田にのこる奇習-
初出
『秋田魁新報』1934年1月6日
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作品名
1春の鬼 春立つ鬼
初出
『俳句研究』1938年4月 第5巻第4号
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作品名
2南島の水 沖縄に存する我が古代信仰の残ゲツ(一)
初出
1924年頃草稿
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作品名
2南島の水 沖縄固有の信仰問題
初出
『沖縄教育』1937年3月 第247号
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作品名
2南島の水 常世浪
初出
『新日本』1938年3月 第1巻第3号
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作品名
2南島の水 女の香炉
初出
「沖縄文化叢説」1947年12月 中央公論社
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作品名
2南島の水 壱岐の水
初出
『民俗学』1929年8月 第1巻第2号
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作品名
2南島の水 沖縄を憶う
初出
『時事新報』1946年8月29、30、31日
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作品名
3芸能と論理 和歌の発生と諸芸術との関係
初出
『短歌研究』1937年1月 第6巻第1号
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作品名
3芸能と論理 巫女と遊女と
初出
『橿原の友』1949年2月 第6号 婚礼特輯号
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作品名
3芸能と論理 日本芸能史序説
初出
『本流』1950年2月 創刊号
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作品名
3芸能と論理 古代演劇論
初出
「日本文学講座1」1951年6月 河出書房
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作品名
3芸能と論理 舞いと踊りと
初出
『芸能復興』1952年10月 創刊号
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作品名
4身毒丸の周辺 江戸歌舞伎の外輪に沿うて
初出
『日光』1926年1、3月 第3巻1、3号 『渋谷文学』1925年11月 第2号
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作品名
4身毒丸の周辺 玉手御前の恋
初出
1947年6月12日、慶応義塾歌舞伎研究会講演、『演劇評論』1954年4月 第2巻第4号
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作品名
4身毒丸の周辺 御柱の話
初出
1933年1月11日、松本市島立小学校での講演筆記
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作品名
4身毒丸の周辺 春日若宮御祭の研究
初出
『能楽画報』1940年4月 第35巻第4号
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作品名
5花祭りと雪祭り 山の霜月舞-花祭り解説-
初出
『民俗芸術』1930年3月 第3巻第3号
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作品名
5花祭りと雪祭り 信州新野の雪祭り
初出
『民俗芸術』1930年5月 第3巻第3号
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作品名
5花祭りと雪祭り 「雪祭り」しなりお -岩波映画「新野雪祭」のために-
初出
1952年12月稿、『芸能復興』1953年10月第1巻第5号