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谷間/再びルイへ。
タニマフタタビルイヘ
- 著: 林 京子

昭和20年、長崎の兵器工場学徒動員で、被爆。多くの死をくぐり抜け、少女は生き残った。結婚、出産、幼い命を育てるのは、恐怖との闘いであった。20数年後の離婚、それは個の崩壊であり、8月9日の闇なのか。80歳を越えて書いた小説「再びルイへ。」は、著者の歩んだ人生への回答、あるいは到達でもある。川端賞受賞作「三界の家」を含む、心うつ短篇小説集。
ⒸHayashi Tomoyo
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書誌情報
紙版
発売日
2016年12月10日
ISBN
9784062903325
判型
A6
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
288ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
電子版
発売日
2020年01月24日
JDCN
06A0000000000070766X
初出
本書は、『林京子全集3』(2005年6月 日本図書センター刊)及び「再びルイへ。」(「群像」2013年4月号)を底本としました。初出|「三界の家」…「新潮」1983年10月号、「谷間」…「群像」1986年1月号、「残照」…「文學界」1985年5月号。
収録作品
-
作品名初出
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作品名
三界の家
初出
『新潮』1983年10月号
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作品名
谷間
初出
『群像』1986年1月号
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作品名
残照
初出
『文學界』1985年5月号
著者紹介
林京子(1930.8.28~) 小説家。長崎県生まれ。長崎高女卒。父の仕事先である上海で14歳まで暮す。1945年、帰国。三菱兵器大橋工場に動員され、勤務中に被曝、爆心地から1.4キロの地点だった。その体験をもとに書いた「祭りの場」で群像新人賞、芥川賞受賞。その後も鎮魂と祈りの作品を中心に執筆。著書に『ギヤマン ビードロ』『ミッシェルの口紅』『無きが如き』『上海』(女流文学賞)『三界の家』(川端賞)『やすらかに今はねむり給え』(谷崎賞)『長い時間をかけた人間の経験』(野間賞)など。