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古代ポンペイの日常生活
コダイポンペイノニチジョウセイカツ
- 著: 本村 凌二

ローマ人の肉声が甦る
大噴火に埋もれた街角の「落書き」から喜怒哀楽あふれる古代社会の日常を再現!
紀元79年、ヴェスヴィオ山大噴火によって埋もれたポンペイ。剣闘士の死闘に熱狂した闘技場、人口1万の町に120軒もあった居酒屋、優雅な邸宅、娼家の小部屋……その壁や柱に、愛を語らい性を謳歌し、選挙で友を応援して商売敵を罵倒する「落書き」が残されていた。集大成された文字史料の解読から、古代ローマ人の生活風景を鮮やかに再現する。
広告や落書きには、公私を問わずその時代に生きていた人びとの肉声が語られており、往時の生き生きとした民衆の姿が浮かび上がってくる点で比類がない。そこまで古代社会の生活風景を再現できるのはポンペイをおいてほかにない。本書は、落書きを中心とする文字史料を素材として、豊穣にして優雅であり、さらにはあけすけで猥雑でもある血の通った古代社会を描こうとする試みである。――<本書より>
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書誌情報
紙版
発売日
2010年03月12日
ISBN
9784062919869
判型
A6
価格
定価:1,100円(本体1,000円)
通巻番号
1986
ページ数
320ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
2004年9月、小社より刊行された「優雅でみだらなポンペイ」を改題し、原本としたもの。