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学歴貴族の栄光と挫折
ガクレキキゾクノエイコウトザセツ
- 著: 竹内 洋

白線入りの帽子にマントを身にまとう選良民=旧制高校生は、「寮雨」を降らせ、ドイツ語風のジャーゴンを使い、帝国大学を経て指導者・知識人となる。『三太郎の日記』と「教養主義」、マルクス主義との邂逅、太平洋戦争そして戦後民主主義へ……。近代日本を支えた「社会化装置」としての「旧制高等学校的なるもの」を精査する。――<解説・関川夏央>
「旧制高校」は日本に何をもたらしたか
「教養」主義の誕生、復活、解体、そして終焉――。
エリート学生文化から読む、画期的近代社会史!
白線入りの帽子にマントを身にまとう選良民=旧制高校生は、「寮雨」を降らせ、ドイツ語風のジャーゴンを使い、帝国大学を経て指導者・知識人となる。『三太郎の日記』と「教養主義」、マルクス主義との邂逅、太平洋戦争そして戦後民主主義へ……。近代日本を支えた「社会化装置」としての「旧制高等学校的なるもの」を精査する。――<解説・関川夏央>
旧制高校はどのようにして誕生し、なにゆえそれほどの威信をもつ学校になったのだろうか。学歴貴族といわれる旧制高校に進学したのはどのような階層の人々なのか。どのようにして「教養」主義が旧制高校の学生文化のなかで覇権をにぎるようになったのか。覇権をにぎった旧制高校的教養は近代日本社会にどのような帰結をもたらしたのか。旧制高校的教養主義がなぜ戦後日本社会に蘇り、なにゆえ解体され終焉をむかえたのか。まずは、旧制高等学校誕生の扉を開こう。――<本書より>
※本書の原本は、1999年4月に中央公論新社より刊行されました。
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目次
プロローグ 学歴貴族になりそこねた永井荷風
第一章 旧制高等学校の誕生
第二章 受験の時代と三五校の群像
第三章 誰が学歴貴族になったか
第四章 学歴貴族文化のせめぎあい
第五章 教養の輝きと憂鬱
第六章 解体と終焉
エピローグ 延命された大学と教養主義
書誌情報
紙版
発売日
2011年02月10日
ISBN
9784062920360
判型
A6
価格
定価:1,430円(本体1,300円)
通巻番号
2036
ページ数
432ページ
シリーズ
講談社学術文庫
電子版
発売日
2017年02月10日
JDCN
0629203600100011000A
初出
1999年4月に中央公論新社より刊行された。