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試験と競争の学校史
シケントキョウソウノガツコウシ
- 著: 斉藤 利彦

私たちの国の学校は、なぜこれほど過剰に「試験」にとらわれてきたのか。著者は、画一的な「試験の実施」こそが、近代の日本に「学校」を普及させる動因だったという。夜を徹して行われる進級試験、衆人環視・戦慄畏縮の口頭試問、時に三割を超えた落第の恐怖。国民皆学実現の裏で、今に至る教育論争にも長い影を落とす「淘汰と競争」の起源を探る。(講談社学術文庫)
試験地獄と過酷な競争はいかに制度化したか。画一的な「試験と競争」を実施するために、近代の学制は整備された。衆目監視の昇級試験、監督官の過重労働、落第の恐怖など、明治日本の学校と試験の実態を描く。
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目次
序章 競争と試験の状況から
第一章 試験の風景
第二章 試験制度の成立
第三章 試験制度の実際
第四章 試験による淘汰と教育のひずみ
第五章 仕掛けとしての試験―試験による競争の組織化―
第六章 中学校における競争と淘汰
第七章 進学競争の世界
終章 「試験の時代」と競争
書誌情報
紙版
発売日
2011年03月12日
ISBN
9784062920438
判型
A6
価格
定価:1,056円(本体960円)
通巻番号
2043
ページ数
288ページ
シリーズ
講談社学術文庫
電子版
発売日
2014年11月28日
JDCN
0629204300100011000R
初出
原本は、1995年、平凡社より「試験と競争の学校史」というタイトルで刊行された。