現象学

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現象学

ゲンショウガク

講談社学術文庫

二十世紀初頭、フッサールによって創唱された現象学。経験のなかに知識の原理として機能する原型を探るこの学問は、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティらに多大な影響を与え、思想・哲学の大きな潮流となる。フッサールの哲学を原テクストに則して問い直し、現象学の基本的事象とその本質を解明する、斯界の泰斗の精緻な思索が結晶した珠玉の書。


フッサール、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティ、ガダマー、レヴィナス――
20世紀の哲学はこの潮流のなかにあった
事象そのものへ!

二十世紀初頭、フッサールによって創唱された現象学。経験のなかに知識の原理として機能する原型を探るこの学問は、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティらに多大な影響を与え、思想・哲学の大きな潮流となる。フッサールの哲学を原テクストに則して問い直し、現象学の基本的事象とその本質を解明する、斯界の泰斗の精緻な思索が結晶した珠玉の書。

現象学は事象そのものの絶えざる自己所与性への道である。そのことは、現象学が一つの真理教説ではなく、真理への問いの絶えざる自己修正の運動であることを意味している。……理性の自己所与性への道は、知の自己解放の道である。……知とは「明るみ」と「暗がり」との「交替運動(Wechsel-Spiel)」であり、現象学的思惟とはこの運動の内側からそれを構造化し透明化してゆく思惟であり、まさにこの運動そのものの次元を次第に深めてゆくことにほかならないのである。――<本書「結語」より>

※本書の原本は、1978年2月、岩波書店より刊行されました。


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目次

第一章 現象学の成立事情
第二章 超越論的現象学の理念と方法
第三章 経験、世界、身体の問題
第四章 現象学的科学論
第五章 相互主観性の現象学
第六章 現象学的反省理論
第七章 現象学の諸動向

書誌情報

紙版

発売日

2013年01月11日

ISBN

9784062921534

判型

A6

価格

定価:1,210円(本体1,100円)

通巻番号

2153

ページ数

352ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

原本は、1978年2月、岩波書店より刊行されたもの。

著者紹介

著: 新田 義弘(ニッタ ヨシヒロ)

1929年、石川県まれ。東北大学文学部哲学科卒業。哲学者。専攻は現象学、解釈学。東洋大学で助教授、教授職を務め、現在、東洋大学名誉教授。著書に『現象学とは何か』『哲学の歴史』『現象学と近代哲学』『現象学と解釈学』『現代の問いとしての西田哲学』『世界と生命』『思惟の道としての現象学』、共編著に『他者の現象学(1・2)』 『フッサールを学ぶ人のために』『自己意識の現象学』、 翻訳にミューラー『ハイデッガーと西洋の形而上学』ヴァルデンフェルス『現象学とマルクス主義』ヴァンデンフェルス『行動の空間 』ヘルト『生き生きした現在』などがある。

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