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イザベラ・バード 旅に生きた英国婦人
イザベラバードタビニイキタエイコクフジン

19世紀を代表するイギリス人旅行家の生涯とは。体調不良に悩まされた41歳のイザベラが静養の目的で南洋にでかけたのがすべての始まり。以後アメリカ、マレー半島、日本、チベットなど、当時は外国人が足を運ばなかったような奥地にまで臆せず赴く。その記録はベストセラーになると同時に、民俗学的にも生物学的にも貴重な資料となる。知られざる幼少期から、旅先での苦闘、晩婚後の報われぬ日々まで、激動の72年間を描く。
本邦初訳
日本、チベット、ペルシア、モロッコ……
19世紀、未踏の地に行った! 見た! 書いた!
病弱のイザベラが静養の目的で南洋にでかけたのがすべての始まり。以後アメリカ、日本、マレー半島、チベットなど外国人が足を運ばなかった奥地にまで臆せず赴く。その記録はベストセラーになると同時に、民俗学的にも生物学的にも貴重な十九世紀の史料となった。知られざる幼少期から、異国での苦闘、晩婚後の報われぬ日々まで激動の七十二年を描く。
『スペクテーター』誌の評者はこう評している。「イザベラ・バードは理想的な旅行家だ。彼女は自分が見たものを正確な言葉を用いてあたかも読者が眼前に見るかのように思わせる素晴らしい能力を持っている……これまでバードほど巧みに表現できる冒険家はいなかった」(中略)読み進むにつれて、過ぎ去った過去に対する関心と郷愁がそくそくと読者の胸に迫ってくる。――<本書「序文」より>
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目次
序文
第一章 サンドウィッチ諸島――神に祝福された島
第二章 ロッキー山脈――開拓者たちとの生活
第三章 日本――奥地紀行の内幕
第四章 マレー半島――熱帯の夢
第五章 牧師の娘――病弱の長女が旅に出るまで
第六章 医師の妻――長く続いた悲しみと不安
第七章 カシミールとチベット――書かれなかった旅行記
第八章 ペルシアとクルディスタン――英少佐の偵察活動に同行
第九章 束縛――晩年も「旅は万能薬」
訳者あとがき
書誌情報
紙版
発売日
2013年10月11日
ISBN
9784062922005
判型
A6
価格
定価:1,375円(本体1,250円)
通巻番号
2200
ページ数
424ページ
シリーズ
講談社学術文庫
著者紹介
1934年生まれ。英バーミンガム大学卒業後、夫のジョン・バーと横浜・東京に3年間滞在、帰国後ロンドン大学で修士号取得。イザベラ・バード研究家。著書に『鹿鳴館──やって来た異人たち』、『夷狄襲来──幕末の異人たち』(以上、早川書房)など。
1939年、栃木県生まれ。早稲田大学商学部卒、同大学院研究科博士課程修了。2009年まで作新学院大学女子短期大学部教授。訳書に『ロッキー山脈踏破行』(イザベラ・バード著、平凡社ライブラリー)、『労働と労働者の歴史』(ジョルジュ・ルフラン著、芸立出版)など。