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民話の世界
ミンワノセカイ
- 著: 松谷 みよ子

赤神と黒神、福の神と貧乏神、つつじのむすめ、小泉小太郎、そして龍の子太郎……。語り継いできた祖先たちの生きた歴史世界にとどまらず、それまで聞き手であったわれわれが新たに語り手となりゆくことで広がる世界とは――。戦後児童文学における開拓者であるだけではなく、長く民話の採録・再話に取り組んだ著者が描き出す、民衆の〈語り〉とその豊穣の世界。
赤神と黒神、福の神と貧乏神、つつじのむすめ、小泉小太郎、そして龍の子太郎……。
語り継いできた祖先たちの生きた歴史世界にとどまらず、それまで聞き手であったわれわれが新たに語り手となりゆくことで広がる世界とは――。
戦後児童文学における開拓者であるだけではなく、長く民話の採録・再話に取り組んだ著者が描き出す、民衆の〈語り〉とその豊穣の世界。
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目次
■第一部 民話との出会い――山を越えて
1 民話との出会い
2 狐の地図
3 祖先という言葉
4 水との闘い
5 食っちゃあ寝の小太郎のこと
6 信州が昔、海であったこと
7 なぜ民話というのか
8 「小泉小太郎」から「龍の子太郎」へ
■第二部 民話の魅力
1 象徴的に語ることについて
2 貧乏神のこと
3 ある夫婦愛について――爺と婆の
4 赤神と黒神
5 その人にとってのたった一つの話
6 妖怪と人間たち
■第三部 ふたたび山を越えて――私もあなたも語り手であること
1 民衆が語ればすべて民話なのか
2 桃太郎と金太郎と
3 再話について
4 民話が移り変わっていくこと
5 現代の民話について
6 わらべ唄について
7 ふたたび山を越えていくことについて
あとがき
再版によせて
学術文庫版によせて
文献・資料について
書誌情報
紙版
発売日
2014年08月12日
ISBN
9784062922517
判型
A6
価格
定価:1,210円(本体1,100円)
通巻番号
2251
ページ数
240ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
本書の原本は1974年に小社より刊行されました。文庫化にあたり、2005年にPHP研究所より刊行された同名書を参照しました。
著者紹介
1926年東京生まれ。児童文学作家。戦時中の1943年、童話『とかげのぼうや』を執筆。戦後、坪田譲治に師事し、1951年に『貝になった子供』を出版。1955年、瀬川拓男と結婚後、ともに民話の採訪に取り組み、共著『信濃の民話』『秋田の民話』を皮切りに、民話の採録・再話をつづける。 『龍の子太郎』(国際アンデルセン賞優良賞)、『ちいさいモモちゃん』(野間児童文芸賞)以降のモモちゃんシリーズ、『いないいないばあ』以降の「あかちゃんの本」シリーズや「あかちゃんのわらべうた」シリーズ、『朝鮮の民話』全3巻、『私のアンネ=フランク』(日本児童文学者協会)、『あの世からの火』(小学館文学賞)など著書多数。民話に関する著作に『昔話十二か月』全12巻、『現代民話考』全12巻、『現代の民話』など。