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奇跡を考える 科学と宗教
キセキヲカンガエルカガクトシュウキョウ
- 著: 村上 陽一郎

「奇跡」とは、宗教的な現象である。魔術や超常現象とは異なる。奇跡は日常的に存在する、と著者は考える。一方、科学という立場からは、奇跡を認めないように思える。これは科学そのものが一般的な常識から遠く離れた、特殊な体系になっていることが理由である。奇跡の捉え方をヨーロッパの知識の歴史にたどり、また宗教と科学それぞれの論理とことばの違いを明らかにし、奇跡の本質にせまる。
「奇跡」とは、宗教的な現象である。魔術や超常現象とは異なる。奇跡は日常的に存在する、と著者は考える。
一方、科学という立場からは、奇跡を認めないように思える。これは科学そのものが一般的な常識から遠く離れた、特殊な体系になっていることが理由である。
奇跡の捉え方をヨーロッパの知識の歴史にたどり、また宗教と科学それぞれの論理とことばの違いを明らかにし、奇跡の本質にせまる。
そのうえで、科学思想すら一種の宗教であり、人間を超える存在を「神」と呼ぶか「科学」と呼ぶかの違いしかないことを、著者は証明する。
唯物史観の限界を超える思想を、改めて構築する試み。
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書誌情報
紙版
発売日
2014年12月11日
ISBN
9784062922692
判型
A6
価格
定価:792円(本体720円)
通巻番号
2269
ページ数
192ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
本書の原本は、1996年11月、岩波書店より「叢書 現代の宗教」第七巻『奇跡を考える』として刊行されました。