絵空ごと・百鬼の会

一風変った或る男が、同じ酒場の定連客らと語らって、自分ら好みで理想のサロンをもちたいと、遂には、18世紀英国風の至れり尽せりの洋館を作る仕儀となる。芳醇な酒と程よい会話と。時の流れは静かに開かれてゆく。虚実皮膜の間に夢かの如くに現れる。“至福の体験”の喜びを絶妙な文体で綴った長篇『絵空ごと』。短篇『百鬼の会』。奔放にして優雅、独特の想像力漲る吉田健一の真髄2篇。

書誌情報

紙版

• 発売日: 2016年03月11日
• ISBN: 9784062955010
• 判型: 小B6
• 価格: 定価：1,430円（本体1,300円）
• ページ数: 288ページ
• シリーズ: 講談社文芸文庫ワイド

初出

本書は、集英社刊『吉田健一著作集 第五巻』（1991年）、『吉田健一著作集 第十八巻』（1980年）を底本として1991年6月に講談社文芸文庫から刊行した『絵空ごと・百鬼の会』の版面を拡大したワイド版です。

著者紹介

著： 吉田　健一（ヨシダ　ケンイチ）