袋小路の休日

世に捨てられ老残の人生を送る著名な元雑誌編集者、不遇な映画監督、漂流する中国人青年、不器用なテレビ・タレント、都電、急激に変貌する東京の街…。一九六〇年以降、喪失してしまった日常の深部の塊は、雑文書きを狂言回しにして増殖してゆく。「隅の老人」「北の青年」「路面電車」「ホテル・ピカディリー」「街」など“時代の違和”を描く連作短篇小説七篇。

書誌情報

紙版

• 発売日: 2016年09月10日
• ISBN: 9784062955072
• 判型: 小B6
• 価格: 定価：1,430円（本体1,300円）
• ページ数: 320ページ
• シリーズ: 講談社文芸文庫ワイド

初出

本書は、中公文庫版『袋小路の休日』（1983年）を底本として2004年11月に講談社文芸文庫から刊行した『袋小路の休日』の版面を拡大したワイド版です。

著者紹介

著： 小林　信彦（コバヤシ　ノブヒコ）