
“江戸の暗号”をさぐる 100倍拡大!浮世絵DVDブック 1 日本橋 広重
エドノアンゴウヲサグルヒャクバイカクダイウキヨエディーブイディーブックニホンバシ
- 編: 講談社
ボストン美術館秘蔵のスポルディング・コレクションは、現代日本人の誰も目にしたことがない「大江戸〈原色〉写真集」。内容は、スナップ、報道写真、潜入ルポ、ブロマイド、アイドルポスター、ファッショングラビア、商品広告、推理パズル、レシピ集、観光ガイド…。自然と共生した日本人の「知恵」が詰まっています。国宝級浮世絵6500点の細密デジタル画像をズームアップして、200年前の「江戸」へタイムトラベルしよう!
米国ボストン美術館に収蔵されている浮世絵5万点のうち、照明不可=一般非公開を条件に寄贈されたスポルディング・コレクション6500点は、江戸時代の刷り色をほぼ完璧に残す世界最高の浮世絵コレクション。うち半数は日本に還れば国宝級とされ、別名「浮世絵の正倉院」とも呼ばれる幻の作品群でしたが、NHKの最新デジタル撮影(浮世絵1点=50MB)により、寄贈後90年を経て初めて母国・日本への公開が可能となりました。
ほとんどが初刷というコレクションは、保存の質はもちろん、作品の選択眼、主要絵師の網羅性などどれをとっても超一級。デジタル画像はいくらズーム・アップしても版画の線がクリアに残り、人の等身大に拡大すれば、さながら江戸の町並に紛れ込んだような迫力があります。これまでの半紙大(大判浮世絵=B4判)を基本とする浮世絵(現物)では専門家でさえ気づかなかったさまざまな「江戸の情報」が、デジタル拡大画像により読み取れることがわかったのです。
現代人の誰も目にしたことがない「江戸時代そのままの浮世絵」をDVDの細部拡大で紹介し、浮世絵収集家の域を超えて「江戸と遊ぶ」シリーズ。これは、デジタル動画と読書が一体化した初めての体験です。
●浮世絵監修:稲垣進一
国際浮世絵学会常任理事。東京都生まれ。桑沢デザイン研究所および日本大学芸術学部美術学科を卒業。グラフィックデザイナーとして印刷会社・広告代理店に勤務のかたわら浮世絵の研究を始める。那珂川町馬頭広重美術館館長、東京工芸大学芸術学部講師を歴任。著書には『額絵集 広重 東海道五拾三次』(読売新聞社)、『図説浮世絵入門』(河出書房新社)、『江戸の遊び絵』(東京書籍)、『国芳の狂画』(東京書籍)などがある。
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目次
浮世絵の題材としてもっとも多く描かれてきた日本橋。スポルディング・コレクションには広重だけで26点の、違う方角から見た日本橋が収蔵されています。さまざまな季節の、別々の時間帯に登場する江戸人は町人、武士、大名、お上りさんに女に子供、いろんな商人が、いろんな商品、道具をかついで通ります。「広重の日本橋」だけで落語の江戸、歌舞伎の江戸、そして池波正太郎・藤沢周平・佐伯泰英の江戸が語れます。
●ムック内容
1、表紙の浮世絵「名所江戸百景 日本橋江戸ばし」
2、江戸のシンボル「東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景」
3、江戸っ子の胃袋「日本橋魚市繁栄図」
4、「東都名所両国繁栄河開之図」を読み解く
5、江戸の小商い「名所江戸百景 虎の門外あふひ坂」ほか
6、江戸の賑わい「名所江戸百景 日本橋雪晴」ほか
7、八百善の味を再現「当世美婦揃」ほか
8、浮世絵のいろは「五月幟切抜」ほか
9、DVD台紙の浮世絵「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」
10、次号予告「冨嶽三十六景 神奈川浪裏」
●DVD内容
1、「東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景」にタイムトラベル
2、「東海道五拾三次之内 橋上之図」にタイムトラベル
3、「日本橋魚市繁栄之図」にタイムトラベル
4、江戸インフォメーション:食生活
5、対談:伊場仙×鳥安「東都名所 両国繁栄河開之図」
6、江戸インフォメーション:水運と橋
7、「江戸名所百景 日本橋雪晴」にタイムトラベル
書誌情報
紙版
発売日
2012年04月07日
ISBN
9784063896602
判型
A4変型
価格
価格:1,760円(本体1,600円)
ページ数
24ページ
シリーズ
講談社 MOOK
著者紹介
編: 講談社(コウダンシャ)