
私戦 本田靖春全作品集
シセンホンダヤスハルゼンサクヒンシュウ
- 著: 本田 靖春
暴力団員を射殺後、静岡県寸又峡の温泉旅館に人質13人を盾にたてこもった。1968年に発生した金嬉老事件は、本人がメディアに出演する「劇場型犯罪」として世の中を騒がせたが、著者が注目したのは別の点だった。犯人の金嬉老が人質解放の条件として、「韓国人・朝鮮人蔑視発言をした警官の謝罪」を求めたことである。しかしマスコミはこれを積極的に採り上げることはなかった。著者はこのアングルから事件の深層に迫っている
- 前巻
- 次巻
オンライン書店で購入する
書誌情報
電子版
発売日
2013年04月19日
JDCN
0642131000100011000T
著者紹介
1933年、旧朝鮮・京城生まれ。早稲田大学政治経済学部新聞学科を卒業後、55年に読売新聞社入社。社会部記者、ニューヨーク特派員などとして活躍。とくに精力を傾けた「『黄色い血』追放キャンペーン」では、日本の献血制度確立に多大な貢献を果たす。71年に退社し、フリーのノンフィクション作家となる。84年には、先輩記者・立松和博氏が検察内部の権力闘争に巻き込まれて逮捕され、新聞社が弱体化し変質してゆく姿を描いた『不当逮捕』で、講談社ノンフィクション賞を受賞する。主な作品に『誘拐』『私戦』『村が消えた』『疵 花形敬とその時代』『我、拗ね者として生涯を閉ず』など。2004年12月、多臓器不全のため死亡。享年71