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古事記─日本のはじまり─
コジキニッポンノハジマリ
「ふたりは天と地の境にかかっている天浮橋の上に出かけていき、天沼矛を下につっこみ、どろどろとした油のようなものをぐりぐりとかきまわしました。」イザナギ、イザナミの国づくりから、黄泉の国、天岩屋、八俣の大蛇、稲羽の白うさぎ、など有名な日本の神様たちの奇想天外な物語を斉藤洋の楽しい語り口と高畠純の迫力の挿絵で楽しむ、いちばん面白い日本の神話、古事記の決定版!
不朽の名作『ルドルフとイッパイアッテナ』や大ヒット中「おばけずかんシリーズ」の作者であり、著書が300冊を超える児童文学の第一人者、斉藤洋と国際的絵本画家、高畠純のコラボレーションでおくる、 日本のはじまり、日本の神様たちの物語。いちばん面白い子どものための「古事記」決定版!
目次
はじめに
一 イザナギとイザナミの国づくり
二 黄泉国
三 イザナギのみそぎ
四 アマテラスとスサノヲのうけい
五 天岩戸
六 スサノヲの追放と五穀
七 八俣の大蛇
八 稲羽のシロウサギ
九 ねらわれたオオナムヂ
十 スサノヲの計略
十一 オオナムヂの根堅洲国脱出
十二 キキジのひたづかい
十三 国ゆずり
ひとまずのおわりに
「大地はただよっているばかりで、だれかが住めるというものではない。おまえたちはふたりで、大地をしっかりしたものにして、大地をしっかりしたものにして、国をつくりなさい」
ふたりは天と地の境にかかっている天浮橋の上に出かけていき、天沼矛を下につっこみ、どろどろとした油のようなものをぐりぐりとかきまわしました。
ぐりぐりとかきまぜているうちに、天沼矛のまわりがかたまっていきました。そこでふたりは、いったん天沼矛をどろどろから引っぱりあげました。
天沼矛のさきには、かたまりかけたどろどろがくっついています。天沼矛が引きあげられたひょうしに、そのどろどろがボットン、ボットンと落ちました。それがどんどんつもって、そこに島ができました。
その島は淤能碁呂島と名づけられました。
こうして最初の島ができあがったので、イザナギとイザナミは天浮橋から淤能碁呂島におりていきました。
島だけあっても住めません。やはり、ふたりが住むには御殿が必要です。
ふたりは太い柱を立てて、広い御殿を作りました。
──本文より。
ⒸHiroshi Saito/Jun Takabatake
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書誌情報
紙版
発売日
2018年08月02日
ISBN
9784065123782
判型
A5
価格
定価:1,430円(本体1,300円)
ページ数
160ページ
電子版
発売日
2018年07月31日
JDCN
06A0000000000046041U
著者紹介
文・その他: 斉藤 洋(サイトウ ヒロシ)
1952年、東京都生まれ。。1986年、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞受賞、同作でデビュー。1988年、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞受賞。2013年、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞受賞。その他「ペンギンたんけんたい」シリーズ、「おばけずかん」シリーズ、/講談社、「白狐魔記」シリーズ/偕成社、「西遊記」シリーズ/理論社 「ナツカのおばけ事件簿」シリーズ/あかね書房、など著書多数。
1948年名古屋生まれ。 愛知教育大学美術科卒。 西部美術館版画大賞展、バーゼル国際美術展、ニューヨークアートEXPO展、C.W.A.J.現代版画展などに出品。 1983年ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞。 2004年日本絵本賞受賞。 2011年第42回 講談社出版文化賞絵本賞受賞。