
マイページに作品情報をお届け!
対岸の家事
タイガンノカジ
- 著: 朱野 帰子

『わたし、定時で帰ります。』の著者が描く、もう一つの長時間労働。家族の為に「家事をすること」を仕事に選んだ詩穂。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。誰にも頼れず、限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始める――。終わりのない「仕事」と戦う人たちをめぐる、優しさと元気にあふれた傑作長編!
『わたし、定時で帰ります。』の著者が描く、もう一つの長時間労働。
家族のために「家事をすること」を仕事に選んだ、専業主婦の詩穂。娘とたった二人だけの、途方もなく繰り返される毎日。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。二児を抱え、自分に熱があっても休めない多忙なワーキングマザー。医者の夫との間に子どもができず、姑や患者にプレッシャーをかけられる主婦。外資系企業で働く妻の代わりに、二年間の育休をとり、1歳の娘を育てるエリート公務員。誰にも頼れず、いつしか限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始める――。
手を抜いたっていい。休んだっていい。でも、誰もが考えなければいけないこと。
終わりのない「仕事」と戦う人たちをめぐる、優しさと元気にあふれた傑作長編!
オンライン書店で購入する
目次
プロローグ
第一話 専業主婦が絶滅危惧種になった日
第二話 苦手なパパ友
第三話 時流に乗ってどこまでも
第四話 囚われのお姫様
第五話 明るい家族計画
第六話 家のことは私に任せて
第七話 大きな風
エピローグ
書誌情報
紙版
発売日
2018年08月30日
ISBN
9784065122006
判型
四六変型
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
322ページ
著者紹介
1979年生まれ。2009年『マタタビ潔子の猫魂』(MF文庫ダ・ヴィンチ)で第4回ダ・ヴィンチ文学賞を受賞しデビュー。既刊に、『わたし、定時で帰ります。』(新潮社)、『賢者の石、売ります』(文藝春秋)、『海に降る』(幻冬舍文庫)、『超聴覚者 七川小春 真実への潜入』『駅物語』(講談社文庫)などがある。