
マイページに作品情報をお届け!
滴水古書堂の名状しがたき事件簿 1
テキスイコショドウノメイジョウシガタキジケンボ1

大学卒業を控え、進学も就職も選べなかった「私」こと楠田由宇子。あるきっかけから、「滴水古書堂」という古本屋でアルバイトを始めることになる。しかし、店主の古戸時久は謎めいた男。右半身にあたる部分がなぜか時折奇怪に蠢く、まさに「名状しがたい」動作をする男だった。さらに、店が取り扱う商品に漫画やベストセラーなどは一切なく、名前を聞いたこともない人物の全集や手記、書簡のほか、英語やラテン語、さらには謎の言語で題名が書かれた本など、普通の流通から弾き出されたような奇妙なものばかり。訪れる客ももちろん、少ない。しかし、物静かでトラブルのかけらもない店の空気に不思議な縁を感じた由宇子はこの店で働くことにしたのだった。
そんなある日、古戸を呼び出す一本の電話が店にかかってくる。なんでも、古戸の師匠のような老婆からの依頼だという。由宇子は古戸とともに鎌倉に向かうのだが、それは奇妙な事件のほんの小さな入り口に過ぎなかった。
クトゥルフ神話を下敷きに描く、現代ホラー物語。
ⒸKouji Kurosaki
- 前巻
- 次巻
オンライン書店で購入する
書誌情報
紙版
発売日
2019年08月07日
ISBN
9784065164877
判型
四六
価格
定価:1,320円(本体1,200円)
ページ数
320ページ
シリーズ
レジェンドノベルス
電子版
発売日
2019年08月05日
JDCN
06A0000000000137969X
著者紹介
神奈川県出身。2013年の冬ごろに小説を書きはじめ、2016年から本格的な長編の執筆をはじめる。最初に読んだファンタジー小説は「ゲド戦記」。ホラー小説なら「リング」。本作がデビュー作となる。
イラスト: Tamaki(タマキ)