光をえがく人

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光をえがく人

ヒカリヲエガクヒト

文芸(単行本)

つらいとき、悲しいとき、アートがあるから
浮かび上がる大切なもの

拾ったアドレス帳の持ち主を探しに韓国へ。現代美術作品がきっかけの、女性二人旅の結末は──「ハングルを追って」を含む、芸術が照らし出す5編のショートストーリー集!

「ハングルを追って」
ハングルが書き込まれたアドレス帳を拾った美大事務職の江里子は、油画科の親友に相談し、ソフィ・カルにちなんで韓国へ行ってアドレス帳の持ち主を探すことに……。

「人形師とひそかな祈り」
伝統の御所人形を作り続ける正風は子どもにも弟子にも恵まれず、そろそろ工房を畳もうと考えていた。そんな折、フィリピンからの留学生を紹介され心を開いていく……。

「香港山水」
現代水墨画家の成龍は、コレクターたちのパーティに駆り出される。そこで地元実業家の夫人・美齢と出会い、デモ隊と警察が衝突する混乱のさなかに二人は再会し……。

「写真家」
有名な写真家だった父が、記憶をなくして海外から帰国。娘は世話をしながら、母から写真家としての父の話を聞き、生涯を辿ることになる。知らなかった真実がそこに……。

「光をえがく人」
ミャンマー料理店の店主に、自国の政治犯についての話を聞くことになった。学生のころ反政府運動に加わって投獄され、劣悪な監獄生活のなかでの奇妙な体験とは……。


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書誌情報

紙版

発売日

2021年06月16日

ISBN

9784065168202

判型

四六変型

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

ページ数

258ページ

初出

「小説現代」|「ハングルを追って」…2018年9月号、「人形師とひそかな祈り」…書下ろし、「香港山水」…書下ろし、「写真家」…2017年4月号、「光をえがく人」…書下ろし。 単行本化にあたり、一部加筆訂正しました。

収録作品

  • 作品名

    ハングルを追って

    初出

    『小説現代』2018年9月号

  • 作品名

    写真家

    初出

    『小説現代』2017年4月号

著者紹介

著: 一色 さゆり(イッシキ サユリ)

1988年、京都府生まれ。東京芸術大学美術学部芸術学科卒。香港中文大学大学院修了。2015年、『神の値段』で第14回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞して作家デビューを果たす。主な著書に『ピカソになれない私たち』、『コンサバター 大英博物館の天才修復士』からつづく「コンサバター」シリーズ、『飛石を渡れば』がある。

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