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ミスター・オリンピックと呼ばれた男 田畑政治
ミスターオリンピックトヨバレタオトコタバタマサジ
- 著: 大野 益弘
大河ドラマでも話題を呼ぶ
「ミスター・オリンピック」のエネルギッシュな一生を綴る!
【本書より】
最終ランナーには1945(昭和20)年8月6日、原爆が投下された日に広島県内で生まれた早稲田大学の陸上競技選手・坂井義則が選ばれた。
このときも会議は紛糾した。
「原爆投下の日に広島で生まれた若者では……アメリカが悪い感情を持つのではないか」という意見が多かったのだ。
田畑は強い口調で言った。
「われわれが憎むのはアメリカではなく、原爆そのものです。アメリカでもソ連(ロシア)でも中国でも、原爆はやめてもらいたい。アメリカにおもねるために原爆に対する憎しみを口に出せない者は、世界平和に背をむける卑怯者だ!」
◎大河ドラマの主人公は、こんなにスゴイ男だった!
怒るときは本気で怒る!
正しいと思ったことは徹底的にやる!
新聞記者、水泳指導者として活躍し、「1964東京オリンピック」組織委員会を設立。あらゆることを軌道に乗せたにもかかわらず、なぜかクビになってしまった不運な男。それでもオリンピックが大好きでたまらない! この、せっかちで負けず嫌いな“がんこおやじ”田畑政治がいなければ、東京オリンピックの成功はなかったかもしれない。
◎田畑 政治(1898~1984)は、新聞記者、水泳指導者として長きに渡り日本水泳連盟会長を務め、1964年東京オリンピックの招致活動におけるキーマンの一人。
水泳選手を志したものの、病気により断念、指導者へ転身します。
参加できなかったロンドン五輪と同日に、日本選手権の決勝を開催して記録で圧倒する有名なエピソードも、田畑のアイディアによるもの。
東京五輪開催に向けて、日系米人のフレッド・ワダらの協力を得て、東京五輪招致に奔走。
開催決定後も、聖火ランナーに若者たちを起用したり、東南アジアへの聖火リレーなど、「平和」のためのオリンピックという理念を守り、後世に語り継がれる大会にした功績は多大です。
Ⓒ大野益弘
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書誌情報
紙版
発売日
2019年08月07日
ISBN
9784065167984
判型
四六
価格
定価:1,430円(本体1,300円)
ページ数
224ページ
電子版
発売日
2019年08月06日
JDCN
06A0000000000146461I
著者紹介
ノンフィクションライター・編集者。日本オリンピック・アカデミー理事。日本スポーツ芸術協会理事。著書に『オリンピック ヒーローたちの物語』(ポプラ社)、『心にのこるオリンピック・パラリンピックの読みもの』(学校図書)、『人見絹枝』(小峰書店)など多数。