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乱
ラン
- 著: 矢野 隆

少年時代を独り野生児として育った「虎」が、畑を荒らして村人に捕まってしまう。処刑されそうになるところを四郎という少年に命を救われる。天草四郎と虎の出会いだった。そのころ、九州の島原と天草の切支丹に対する迫害は苛烈を極め、四郎の父親らを首謀者にして公儀への反抗が企てられつつあった。他方、老中・松平信綱は、三代将軍・家光の治世に不安を抱いていた。江戸に幕府が開かれて三十有余年、天下は徳川家の下に本当に治まっていると言えるのか。歯向かう大名家は無くとも、民草はまだ治まっていない。信綱の心の中に潜む闇が蠢く……。
ⒸTakashi Yano
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書誌情報
紙版
発売日
2020年05月15日
ISBN
9784065196656
判型
A6
価格
定価:836円(本体760円)
ページ数
384ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2020年05月15日
JDCN
06A0000000000210261N
初出
2014年5月に、小社より刊行。文庫化にあたり、一部を加筆・修正した。
著者紹介
著: 矢野 隆(ヤノ タカシ)
1976年福岡県生まれ。2008年『蛇衆』で第21回小説すばる新人賞を受賞。その後、『無頼(ぶら)無頼(ぶら)ッ!』『兇』『勝負(ガチ)!』など、ニューウェーブ時代小説と呼ばれる作品を手がける。また、『戦国BASARA3 伊達政宗の章』『NARUTO-ナルト- シカマル新伝』といった、ゲームやコミックのノベライズ作品も執筆して注目される。他の著書に『弁天の夢 白浪五人男異聞』『清正を破った男』『生きる故』『我が名は秀秋』『戦始末』『鬼神』『山よ奔れ』『大ぼら吹きの城』『朝嵐』『至誠の残滓』『源匣記 獲生伝』などがある。