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これはミステリではない
コレハミステリデハナイ
- 著: 竹本 健治

「読者への挑戦状」ーー!!
しかし、それは誰がためのものなのか?
「これまで僕が書いてきたなかでも最大級に歪(いびつ)」ーー竹本健治
ミステリ界の金字塔『匣の中の失楽』『涙香迷宮』の鬼才が放つ最新作!
香華大学ミステリクラブの夏合宿で悲劇は起きた!
メンバーをモデルにした犯人当て小説「読んではいけない」の問題篇が披露された翌日、小説通りに湧き起こった濃霧のなかで、出題者は解決篇の原稿とともに消え去ってしまう。
偶然同じ施設に居あわせた「汎虚学研究会」の高校生たちも渦中に巻きこまれ、事件の謎に挑むことになるが、肝腎の探偵はやる気なく、誰彼なくおかしな夢を見るばかり――。
果たしてこの重構造の事件で問われているのは何か。そんな問いなどどこにもないのか。
ミステリ最大のタブーは快楽となり得るのか――
それともここにあるのは作家・竹本健治の終焉か!?
Ⓒ竹本 健治
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目次
犯人あて
通過儀礼
失踪を巡って
行動は逸脱せざるを得ない
問題篇の問題
腕のなかで命が
ひとつの可能性
作中作の問題
すべては桜のなかに
日常には戻ったが
見える見えないの問答
コレハ誰ノ夢ナノダロウカ?
深い葦原のなかで
書誌情報
紙版
発売日
2020年07月15日
ISBN
9784065199763
判型
四六
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
242ページ
電子版
発売日
2020年07月14日
JDCN
06A0000000000221007D
初出
「メフィスト」2018 VOL.2~2019 VOL.2 単行本化に際し、改題(連載時タイトル「読んではいけない 汎虚学研究会2」)、加筆修正しました。
著者紹介
1954年兵庫県生まれ。 大学在学中にデビュー作『匣の中の失楽』を伝説の探偵小説専門誌「幻影城」に連載し、1978年に幻影城より刊行。日本のミステリ界に衝撃を与えた。 以来、ミステリ・SF・ホラーと幅広く活躍し、ファンから熱狂的支持を受けている。 また天才囲碁棋士・牧場智久を探偵役としたミステリ長編『涙香迷宮』で「このミステリーがすごい!」2017年版国内編第1位、第17回本格ミステリ大賞に輝く。近著に『狐火の辻』がある。