数奇伝

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電子あり

数奇伝

サッキデン

講談社文芸文庫

著作のほとんどが発禁となったことで知られる叛骨の思想家。思わぬ病で歩行の自由を失い、余命の長からぬことを悟った彼が「生きながらの屍の上に自ら撰せる一種の墓誌」として語る生い立ちは、まさに「数奇」というほかない。幼少期に見た土佐の民権運動、大阪や東京での勉学の日々、作州津山での灼熱の恋と別れ、ジャーナリズムの夜明けと大陸への渡航、従軍、筆禍での下獄……。近代日本人の自叙伝中の白眉。


Ⓒなし

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書誌情報

紙版

発売日

2020年10月12日

ISBN

9784065214527

判型

A6

価格

定価:1,980円(本体1,800円)

ページ数

384ページ

シリーズ

講談社文芸文庫

電子版

発売日

2020年10月10日

JDCN

06A0000000000249444R

初出

本書は、『数奇伝』(1912年5月、玄黄社刊)を底本とし、講談社文芸文庫版として大幅に再編集したものです。

著者紹介

著: 田岡 嶺雲(タオカ レイウン)

田岡嶺雲(1871・11・21~1912・9・7) 明治時代の評論家。漢学者。本名佐代治、別に栩々生と号す。土佐国(高知県生まれ)。若くして自由民権運動の影響を受け、文学に親しむ。水産伝習所を経て、帝大漢文学科選科卒業。投書雑誌『青年文』を主宰し、樋口一葉や泉鏡花を早くから評価。教員を経て『万朝報』『中国民報』などの記者や主筆をつとめ、幸徳秋水らとまじわる。北清事変に記者として従軍、反戦的記事に健筆をふるう。また、雑誌『天鼓』などで反資本主義、女性解放をとなえた。社会主的義評論の先駆者であり、ほとんどの著作のほとんどが発禁となったことで知られる。著作に『嶺雲揺曳』『壺中観』『明治叛臣伝』などがある。

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